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芙蓉リース 組織横断の社員で「女性活躍推進」を検討

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日経DUAL

2016年7月のランチタイム、芙蓉総合リース(東京都千代田区)の会議室に7人の社員が集まってきた。20代~40代と年代がバラバラな女性5人と男性2人。彼らは、女性活躍の推進に取り組む「ワーキンググループ」のメンバーだ。社内の各部署から参加しており、月1~2回、1時間半程度のミーティングを行っている。

同社では、女性社員が中長期的なキャリアビジョンを描き、いきいきと働き続けられる職場環境を整備することを目的として、2015年1月に「第一期ワーキンググループ」が発足。様々な部署から選ばれた7人の男女メンバーが「育児・介護との両立支援」をメーンテーマに議論を重ね、『会社で支える子育て支援ガイドブック』を作成した。

第一期の活動は2015年9月に終了。なるべく多くの社員が関われるよう、メンバーを総入れ替えし、2015年12月より第二期の活動が進められている。

4つのテーマを掲げ、様々な部署のメンバーで検討

第二期「ワーキンググループ」では、以下の4つのテーマごとに話し合いを進めるとともに、社内に浸透させるための資料作成にも取り組んでいる。

●採用
 総合職採用における女性比率の向上

●人材育成
 個人別キャリアプランの設計による育成方針の明確化、管理職候補者のキャリア開発支援、ライフイベントなどを見据えたキャリア形成機会の提供

●風土改革
 意識改革、環境整備、業務スリム化、効率的な時間運営の推進

●育児・介護との両立支援
 男性社員の育児休業取得推進、短時間勤務制度の緩和、ジョブリターン制度の導入

二期目スタートから約半年。社内に発信する資料がまとめられた。これからこの資料を各部署に配布し、部署ごとに読み合わせをしてもらって意見や要望を吸い上げたうえで、第三期の取り組み内容を検討していく。これまでのプロセスと取り組んでみての思いについて、第二期「ワーキンググループ」に参加しているメンバーの声を聞いた。

「何のために行うのか」を理解し、当事者意識を持てた

工藤兼司さんは、エネルギー・環境営業部に所属。上にも下にも女性メンバーがいない、男性一色の部署だ。

総務部の意図で、あえて「女性活躍」に関わりが薄い社員も「ワーキンググループ」に組み込んでいるという。工藤さんは労働組合の副委員長も務めていることから、労働組合との連携を活かした取り組みができることを期待され、メンバーに選ばれた。

「ワーキンググループ」の取り組みはまだまだ社内に浸透しているとは言えず、工藤さんも自身が選ばれた時点では、グループがどういう活動を行っているのか分からなかった。プライベートでは6歳と1歳半の息子を持つパパだが、妻は働いていないため、「女性活躍」に対する課題意識もなかったという。

「当事者意識の外側から、いきなり足を突っ込んだという感じ。他のメンバーも『何のためにこれをするのか』がピンと来ていませんでした。だから始まったばかりの12月は、目的に対して目線を合わせることに時間をかけましたね」(工藤さん)

その後、「採用」「人材育成」「風土改革」「育児・介護との両立支援」の4テーマをメンバーで分担し、社員全員が理解を深めるための資料作成に着手した。

工藤さんは、事務局側のメンバーと組んで「採用」のテーマを担当。時間を見つけては2人で話し合いを重ねた。

「『なぜ女性を採用しなければならないのか』を掘り下げて考えるところから始めました。自社ではなく、社会全体に目を向け、日本の人口推移、労働人口の減少といった背景を理解したとき、自分にも関わってくることなんだと気付けた。そこで興味を深め、これは会社全体で理解する必要があると実感しました」(工藤さん)

資料作成にあたっては「どうしたらメッセージが他の社員に伝わるか」を考え、タイトルの付け方、文字量、イラストや表の活用などの工夫を凝らした。配布された資料をただ読むより、自分自身で「伝え方」を考えることで理解が深まったという。また、組合執行部の活動として様々な支部に出向いた際、自分達の取り組みを伝え、現場の要望を汲み取っていった。

「女性活躍に限らず、会社の制度や職場環境というテーマについて考え、学ぶことができたのは、自分にとって大きなプラスになったと思います」(工藤さん)

このように、「ワーキンググループ」の活動から、当事者ではない社員が「当事者意識」を持つという効果が表れているようだ。

「実力・成果で評価」にシフトし、女性が昇進しやすい環境に

では、実際の「当事者」は、会社の取り組みをどう受け止めているのだろう。

第一期「ワーキンググループ」のメンバーでもある、第六営業部・業務課・課長・佐藤由季子さんは「以前と比べて、女性のステップアップがスムーズになった」と話す。

佐藤さんは1991年入社。小学5年生の女の子と小学1年生の男の子を育てるママだ。夫が家事・育児に協力的であり、育児をサポートしてくれる義母も近くに住んでいるという環境から、出産後も仕事を続ける道を選んだ。

「2005年に長女を妊娠したとき、部署内でそれなりの地位を築けていたので、『すぐに戻ってくるので私のポジションには誰も入れないでほしい』と伝え、産休に入りました。その希望が受け入れられ、出産から半年後に元の職場に復帰できました。けれど、昇格・昇進は停滞してしまったんです。当時はまだ組織が旧態依然としていて、育児中の女性を昇進させるという考えも習慣もなかった。ステップアップが思うように進まず、やりがいを失っていましたね」(佐藤さん)

ところが、第2子が生まれたとき、気持ちが吹っ切れたという。「仕事と育児のスイッチを切り替えることで、それぞれのステージで自分の100%の力を出せるようになり、どちらも楽しめるようになった」と佐藤さん。

そんな佐藤さんの働きぶりを評価した上司の後押しにより、2012年、課長に昇進。その後、2013年1月に会社の人事制度が刷新された。年功序列や勤務時間の長さなどにとらわれず、成果を上げた人を正当に評価し、昇進させる方針に変わったのだ。結果、それまでは不利な状況にあった女性が評価されやすくなった。

「今は女性のステップアップが順調に運ぶようになったと感じています。ただ、『ワーキンググループ』の活動に関しては、社内に浸透していくのはまだこれからですね。資料を読み合わせし、社員の間で話題に上るようになれば、広がっていくでしょう。私自身は、昇進して権限を持てたことで視点が一段高くなったし、入ってくる情報も増え、世界が大きく変わりました。上に上がれば仕事は楽しくなる。それを女性達に伝えたいと思い、社内SNSなどでメッセージを発信しています」(佐藤さん)

後編では、「女性活躍推進」に対する社長の考え、今後のビジョンを聞く。

(ライター/青木典子)

[日経DUAL 2016年9月16日付記事を再構成]

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