日本電産会長兼社長の永守重信氏。ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏、ソフトバンクグループ社長の孫正義氏とは盟友であり、ライバルです。実際、永守氏と柳井氏はともにソフトバンクの社外取締役を務めるほどの間柄です。この3人に共通するのは、あまりにも高い経営目標を掲げること。それゆえ3人は「大ぼら3兄弟」と呼ばれています。果たして3人のうち、最後の勝者は誰となるのでしょうか。
100年続く私の会社
――永守さんと、柳井さん、孫さんの3人は「大ぼら3兄弟」ともいわれていますが、一番の大ぼら吹きは誰ですか。
「それは孫さんでしょう。私らはとても追いつけない。(時価総額)100兆円、1000兆円など想像もできない。しかし、我々3社のなかで、『100年先も残っているのはどこか』と言ったら私の会社だと思うね。ほらの大きい順に先に潰れると思ってる(笑)。3人のなかでは、私が一番ほらが小さいと思うからね」
「我々メーカーは、ほらの吹き方にも限界がある。ほらにもいろんな種類があるんです。私らは実現不可能なことは言わないし、言っても通じない。工場をつくり、工場長や技術部長を配置して――とやらなければならないので、簡単にはできない。でも孫さんの会社なら、10兆円の会社をパッと買える。柳井さんの会社も、ほかの会社に商品を作らせて世界中で売っている」