「クラシックのピアニストが夢」 岡本真夜さん
オリジナルのピアノ曲をライブで

シンガー・ソングライターの岡本真夜(42)がJポップ界に登場したのは1995年のこと。200万枚を売り上げたデビュー曲「TOMORROW」をはじめ大ヒットを連発した。しかし「クラシックのピアニストになるのが夢でした」と明かす。ピアノは高校1年まで習っていた。「5年ほど前から、心の奥にしまっていた夢が抑えきれなくなったのです」。レッスンを再開し、オリジナルのピアノ曲を書き始めた。
この春、ピアニスト「mayo」名義でCD「always love you」を発表した。不惑を超えて夢を実現させたわけだ。4月から各地でピアノコンサートを開いている。
東京公演=写真=は新アルバムからの「ひとしずく」で始まった。「約束の朝」「空」といった自作曲を次々と披露する。どの曲にも一緒に口ずさめるような覚えやすく、切ないメロディーがついているのが印象的だ。
器楽曲というより、歌詞が聞こえてきそうな歌のメロディーである。シンガー・ソングライターとしての彼女の曲作りは「鼻歌でメロディーを作り、後で浮かんだ歌詞を乗せる」やり方だ。鼻歌作曲の経験はピアノ曲にも生きていて、mayoの個性になっている。
7月には4年ぶりに歌のミニアルバムを出すという。この日、ピアノ曲として披露した曲に「ふと浮かんだ歌詞をのせて歌った曲も収録します」と話す。真夜とmayoの活動が相乗効果を上げているようだ。
アップテンポの曲になると手拍子が巻き起こり、この夜の会場は終演までずっと温かく、優しい雰囲気に包まれていた。観客の心は懸命な演奏への称賛とともに、少女のころからの夢をかなえた42歳に対する深い共感で満たされていたに違いない。13日、豊洲文化センター。(俊)
〔日本経済新聞夕刊 2016年5月18日付〕
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