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カタログ通販の「DAMA」 実店舗の展開スタート 伊・仏製生地、人気根強く

日経MJ

2018/11/27

8月には実店舗の出店を始めた

カタログ通販大手のディノス・セシールが手掛ける女性向けブランド「DAMA(ダーマ)」の根強い人気が続いている。50~60代のキャリア女性を主要顧客に据えたブランドで、流行を取り入れつつ加齢とともに変化する体型に配慮した洋服を提案。値段に見合う品質の高さも人気の理由といい、2018年3月期の売上高は前年比3割増と好調を維持する。

ダーマは、「年齢を重ねると洋服を買える場所が少なくなる」という女性の悩みに着目した。だが05年の立ち上げ当初は「従来30~40代をターゲットにしたビジネスを展開していたため、社内では反対意見が多かった」と、ファッション本部本部長の結城啓子氏は振り返る。

大人のキャリア女性に向けた装いを提案する

ただ、蓋を開けてみれば大ヒット。年齢による女性の体型の変化を考慮した商品設計に加え、イタリアやフランスの高級生地を使いながらも値段は百貨店よりも2~5割安い点が支持された。これまで百貨店で買ってきた女性客を取りこんだ。

現在は派生ブランドで、60代以上に特化した「ダーマ・プレミアム」やカジュアルラインの「ダーマ・コレクション プリュス」、ニットとインナーを扱う「ダーマ・コレクション アンド」なども展開。今では同社でファッション事業の3割を稼ぐ主力ブランドとなっている。

商品の中心価格帯は2万5000~6万円で、カタログ販売を主とするブランドとしては比較的高い。スーツは10万円近いしカットソーは2万円を超える。なかには80万円超のコートもある。

だが、「品質には徹底的にこだわっているのが強み。一度着てもらえば品質に納得してもらえる自信がある」と結城氏は話す。バブル期に良いものを着てファッションを楽しんできた目の肥えた世代を取り込んでいる。

8月からは東武百貨店池袋店(東京・豊島)などに実店舗の出店を始めた。「ブランドの認知を広げるフェーズに入った」(結城氏)といい、百貨店の集客力を生かし、ダーマブランドの認知度を高めていく考えだ。

カタログづくりのこだわりも強みの一つ。人気ファッション誌で活躍するモデルや女優、カメラマンを使いファッション誌に見劣りしない紙面づくりを実現。「たくさんの通販カタログを見る消費者に選んでもらい、ずっと家に置いてもらうためにはどうすれば良いかを常に心がけている」と結城氏。商品について文章で丁寧に説明する姿勢もリピーターの獲得につながっているという。

実店舗の運営も始めたが、今後も中心はカタログによる直販という。結城氏は「自宅にいながら日本橋近辺の高級百貨店で買い物したような納得感を提供していきたい」と力を込める。

(鈴木慶太)

▼ディノス(現ディノス・セシール)が2005年に立ち上げた婦人服ブランド。50~60代のキャリア女性を顧客に据える。ブランド名のDAMA(ダーマ)はイタリア語で「貴婦人」の意味。派生ブランドで、60代以上の「ダーマ・プレミアム」やカジュアルラインなども展開する。

[日経MJ 2018年11月9日付]

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