フォークの背に料理のせないで 洋食マナーの基本

ナイフやフォークを使ってフランス料理やイタリア料理などのコースを食べるとき、どのようにするのが正しいマナーなのか、戸惑った経験のある人も多いだろう。気持ちに余裕を持って料理や会話を楽しむためにも、基本的な洋食の作法は押さえておきたい。

フィッシュスプーンの正しい使い方は?

講師の手本を見ながら熱心にメモをとるマナー教室参加者(東京・南青山のレストランFOREST)=写真 編集委員 塩田信義

「フォークやナイフをうまく使えず緊張して、せっかくの料理も味を覚えていないことがほどんどだった」と藤原佳代さん(28)は話す。

前菜、主菜、デザートと豪華なコース料理が出ても「マナーに自信がなく食事を十分に楽しめない、と相談に来る人はとても多い」と、マナー講座を主催するシュリロゼ代表の井垣利英さんは話す。レストランで実際にコース料理を食べながらマナーを学べる月1回の講座は、20~60代の女性を中心に人気だ。

一番戸惑うのが整然と並べられたフォークやナイフなどカトラリーの使い方だ。右のナイフと左のフォークを外側から順番に使うのが基本的なマナー。スープがある場合は、右側にスプーンがあることが多い。

「あまりなじみがないが、とても便利なのがフィッシュスプーン」と話すのは日本金属洋食器工業組合の池田健男さん。店によっては魚料理に用意され、右側に置かれる(図の★印を参照)。

スプーンという名でありながら、柔らかい切り身をナイフのように切って使う。さらにソースを絡めた魚をスプーンのようにすくって食べる。

「淡泊な魚はフィッシュスプーンを使ってソースをしっかり絡めることで、料理のおいしさをフルに味わえる」と井垣さん。肉料理には切り分けやすい鋭利なナイフが用意される。並べられた道具には料理を一番おいしく味わえるように、という店側の配慮がある。

日本ホテル・レストランサービス技能協会のテーブルマナー委員長の山口勝さんは「細かいマナーを知らなくても気後れする必要はないが、フォークの背に料理をのせて食べるのはやめたい」と指摘する。フォークの先で刺したり、曲線の腹の部分にのせたりして口に運ぶ。