7割が原因不明… じんましん、ストレスも影響皮膚科の次は心療内科へ

じんましんは強いかゆみと虫さされのような腫れが突然襲ってくる。アレルギー反応や内臓の病気で起こると考える人も多いが、ストレスや緊張など心の状態が発症や症状に影響している場合もある。病院の皮膚科やアレルギー科でもらう薬で症状が治まらないときは、心療内科にかかるのもよいだろう。

東京都在住の30代のA子さんは、10年ほど前から全身のかゆみに悩まされていた。腕に数ミリメートルの赤い腫れが無数にできる。冬の発症は少ないが、春先になると決まって症状が悪化する。お風呂から上がったときや緊張したときに出やすく、半日程度で回復するという。今までに何度か皮膚科を受診したが、血液検査などには異常がない。診断は「原因不明のじんましん」。薬は出されたが改善しないため、大学病院の皮膚科を経て心療内科に行き着いた。抗アレルギー薬や抗鬱薬、心理療法を組み合わせた結果、3カ月で症状は改善した。現在は薬の量を徐々に減らしている。

■15~20%が経験

じんましんは、15~20%の人が一生のうち一度は経験するといわれる。0歳から80代まで起きるが、女性や20~40代に多い。

傷んだ生魚が原因のヒスタミン中毒などで起きるじんましんは一過性だが、慢性じんましんは1カ月以上症状が繰り返す。長引きやすく汗をかいたときに起こる「コリン性じんましん」は、10~30代の若者に多い。

原因を突き止められたら「特定の食品や薬は口にしない」「強い光を避ける」などの対策ができる。刺激を受けた後30分程度で症状が現れやすく、直前の行動を思い返せば原因の候補を挙げられる。なんらかの刺激で肥満細胞が「ヒスタミン」という物質をだして、かゆみや腫れを引き起こす。

検査では血液で肝臓の機能のほか、細菌やウイルスの感染を調べる。食品成分などでアレルギー症状が現れるかを観察したり、皮膚に光を当てて発疹するかをみたりする。

だが、皮膚科が専門の秀道広・広島大学教授は「じんましんの原因が特定できた例は少ない」と語る。

病院を訪れた患者のうち、光や寒さといった物理的刺激(患者全体の10%)や、食品や薬に含まれる物質のアレルギー(同5.4%)など原因がはっきりと分かった人はわずか。7割が原因不明だったという。

ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント
注目記事
ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント