太ってなくても指導 メタボ健診プログラム改訂酒やたばこにも厳しく

5月から6月にかけては職場の健康診断シーズンだ。40~74歳の公的医療保険加入者が受けるのは、いわゆるメタボ健診(特定健診・特定保健指導)。今年からはその保健指導プログラムが、きめ細かなものに改訂された。新たな保健指導を自らの健康づくりに役立てるためのポイントを専門家に聞いた。

メタボ健診は、糖尿病など生活習慣病の一因と考えられているメタボリックシンドロームの該当者を減らすことなどを目標に、2008年から実施している。昨年度で最初の5年間が終了するのを節目として、専門家による「健診・保健指導の在り方に関する検討会」が開かれた。その議論をふまえて4月に発表されたのが「標準的な健診・保健指導プログラム」の改訂版だ。

今回の改訂でも、内臓脂肪の蓄積を示す指標である腹囲(へそ周り)の測定を重視するなど基本骨格は変わっていないが、保健指導の実施者には他の検査項目や受診者の生活習慣などを考慮した、より細やかな指導をすることが求められている。

健康指導の範囲広げる

検討会の構成員を務めた「あいち健康の森健康科学総合センター」(愛知県東浦町)の津下一代センター長は「特定健診の登場により、健診の目的が病気の早期発見から病気の予防へと変わった。実際、5年間の間に保健指導による生活習慣病の予防効果が実証されはじめている」と話す。今回の改訂は、その効果を高めるためのバージョンアップと考えていい。

検査で病気が疑われた場合に、医療機関の受診を促すことは健診の最も重要な役割であり今回も変わりない。変わったのは保健指導の範囲を広げた点だ。一例を挙げると、これまでは健康な人への保健指導は肥満者が中心だったが、今年からは非肥満者でもリスクの高い人のための指導が推奨されるようになった。

例えば、収縮期血圧(最高血圧)が130以上140未満、拡張期血圧(最低血圧)が85以上90未満の場合、肥満者に対しては摂取カロリーの目標設定や定期的な面接を必要に応じてする「特定保健指導」があり、非肥満者に対しては具体的な生活改善の方法などについてアドバイス。血中の脂質や空腹時の血糖値についても「病気ではないけれども改善が必要」と判断された場合は、生活の改善が効果的だ。

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