雨に負けない 快適な通勤靴

多くの地域でもうすぐ梅雨を迎える。雨の日に出かけるのは何かと面倒だ。中でも通勤に履いていく靴に頭を悩ます人は少なくないだろう。長靴ではちょっと大げさな感じがするし、かといって普段使っている靴では水が染み込んでしまう。通勤に使え、雨に強い靴を男女別に選んだ。

女性用
１	505ポイント バスクラフトレインシューズＮｏ．72934（バスコーポレーション）
	完全防水ではないものの、水に強い人工皮革を使用。ぬれた路面で滑らないよう、靴底の一部にゴムをはめ込んだ。雨の日に限らず、天候を気にせずにはけるデザインも魅力。ムレ対策として、中敷きに吸湿性のある生地を使った。 　「軽く歩きやすい上、雨の日が楽しくなりそうなデザイン」（阿部絢子さん）、「靴底の滑り止めもしっかりしてる」（小谷博子さん）、「防水っぽくない素材が好印象」（神津文人さん） 　(1)ブラック、シルバー、ゴールド、ブロンズ(2)22～24.5センチ(3)約1.5センチ(4)9345円(5)078・735・3361、www.bath-ec.com/、東京・自由が丘店、神戸元町店など直営店でも販売

男性用
１	715ポイント 通勤快足ＴＫ31―90（アサヒシューズ）
	素材が多層構造で、外側に特殊樹脂を施した水をはじく皮革、内側には防水透湿素材ゴアテックスを使った。外から水滴を通さず、中の水蒸気を放出する。靴底に凹凸をつけ滑りにくくした。底がはがれにくい製法も採用。 　「この価格帯でゴアテックスと本革を使っているのがうれしい」（納富さん）、「底材と表面に使っている素材、デザインのバランスが取れている」（飯野高広さん）、「１足持つなら、このような万能タイプが便利」（山川さん） 　(1)ブラック(2)24.5～27、28センチ(3)約365グラム（25センチ）(4)１万5540円(5)0120・48・1192、www.asahi-shoes.co.jp/、一般靴店などでも販売

女性用
２	445ポイント ベロア　エ　ベージュ　パンプス（伊勢丹オンライン）
	伸縮・耐水性のあるクラレの人工皮革を使用。内側の素材にも速乾性。「雨用に見えない作りで使いやすい」（武田尚子さん） 　(1)ブラック、つま先はスクエア（写真）など３種(2)22.5～24.5センチ(3)５センチ(4)１万5750円(5)www.isetan.co.jp/、伊勢丹新宿でも販売
３	355ポイント パラ－レ　レインパンプスＰＲＥ6000（ジャバリ）
	はっ水加工した合皮とエナメルを使用。「雨用と分からない素材感で、通勤のどんな服にも合わせやすい」（山川文子さん） 　(1)プラチナエナメルコンビなど４色(2)22～24.5センチ(3)2.5センチ(4)１万290円(5)www.javari.jp/、京王百貨店のサイト、新宿店でも販売
４	235ポイント コンフォートレインパンプス（ディノス）
	丸ごとゴム製のパンプス。中敷きが取り外せる。「オフィスだとやや着る服を選ぶが、歩きやすい」（村山らむねさん） 　(1)パープル、カーキ、ブラック(2)Ｓ～Ｌ（23～25.5センチ）(3)約1.5センチ(4)6090円(5)0120・343・774、www.dinos.co.jp/
５	215ポイント アイコ×パソフィット　オフィスレインパンプス（リクルートeyeco）
	はっ水加工の合皮を使用。足の裏に密着する中敷き入り。「普段でも履けるシルエットで、滑りにくい」（納富廉邦さん） 　(1)ブラック、シルバー(2)22.5～25センチ(3)約４センチ(4)１万290円(5)0120・080・235、eyeco.fcart.jp/

男性用
２	555ポイント ハイドロテック・ブルーコレクションＮｏ．6311（チヨダ）
	新しい素材の防水シートを採用。靴底には足のねじれを防止する機能も。「中敷きもしっかりしている」（神津文人さん） 　(1)ブラック、形はローファーなど５形(2)24.5～27、28センチ(3)約380グラム（25センチ）(4)１万290円(5)www.chiyodagrp.co.jp/、店舗でも販売
３	375ポイント ツアーステージウォーキング楽足楽足ＳＨＷ002（ブリヂストンスポーツ）
	はっ水加工のほか、靴底に防水透湿シートの通気孔。「歩くとき靴がしっかりと折り曲がり、伸縮性がある」（福井健太郎さん） 　(1)ブラック、ブラウン(2)24～28センチ(3)約300グラム（25センチ）(4)１万4700円(5)楽天、ヤフーなど。ブリヂストンスポーツ直営店でも販売
４	350ポイント ホーキンス　タウンシューズＨＬ80002（ＡＢＣマート）
	革に三菱重工業が開発した防水透湿性素材ディアプレックスを組み合わせた。中敷きを外せる。靴底には滑り防止機能付き。 　(1)ブラック、ダークブラウン(2)24～28、29センチ(3)約330グラム（26.5センチ）(4)8990円(5)www.abc-mart.net/、店舗でも販売
５	275ポイント セダークレストウォッシャブル　ＣＣ1302（チヨダ）
	クラレの人工皮革クラリーノを使い、丸洗い可能。速乾性にも優れるという。「無難にはけるデザインもいい」（大高成さん） 　(1)ブラック、形はローファータイプも(2)24～28センチ(3)約340グラム（25.5センチ）(4)4990円(5)www.chiyodagrp.co.jp/、一部店舗でも販売

地域を問わず買いやすいよう、通信販売で扱う1万5千円前後までの靴を対象にした。水の染みにくさ「防水性能」、素材の水蒸気の通しやすさ「透湿性能」、足と靴のすき間などの空気の出入りのしやすさ「換気性能」を測ったほか、専門家には履き心地や雨に強い素材かどうか、通勤向きデザインかといった点を考慮して選んでもらった。

すぐ水が染みる靴は論外だが、一定の防水性能があれば、通勤靴で重要なのは透湿性や換気性という。衣類や靴の快適性を研究する横浜国立大学の薩本弥生准教授は「防水性能が高くても履き口から雨が入る。足から汗も出ており、ムレにくく、ぬれても乾きやすい靴を選びたい」と話す。

一般に天然皮革、人工皮革、ゴムの順に透湿性が高い。透湿性をうたう新素材は具体的な種類によって差はあるものの、人工皮革より優れているケースが多く、購入の一つの目安になる。

靴底も重要だ。雨用には少ないが革の靴底は滑りやすく、ゴム底や凹凸の付いた素材が安心だ。ただ「路面や床との相性もある」（ミスターミニットトレーナーの渡辺勇二さん）ので、滑りにくい靴底でも、雨の日は慎重に歩くようにしよう。

雨に強い靴でも「日々の手入れが欠かせない」（オールアバウト靴ガイドの飯野高広さん）。クリームや靴墨で油分やロウなどをきちんと与えていれば、突然の雨などに対して強い靴になっていくという。

ぬれたら「中敷きが外せれば外して乾かし、靴の中にシリカゲルなどの入った乾燥剤を入れる」（渡辺さん）。玄関は北側のことが多く、湿気がたまりやすいので、げた箱に入れず風通しのよい場所で乾かす。

通販で買うときは…試し履きの条件をチェック

店頭と違い、通販で靴を買うとき気になるのが試し履き（商品交換）できるかどうか。通販大手を中心に交換できる業者も増えている。

多いのは、商品到着後7～8日内で未使用であれば交換が可能なケース。ディノスはサイズが合わない場合などに、購入者が新たな送料を負担せずに交換できる。リクルートeyeco、ABCマートは購入者が送料を負担すれば、サイズ交換が可能だ。ジャバリは交換だけでなく、30日内なら理由を問わず、送料無料で返品もできる。「交換可」と明記していなくても、相談次第で受けてくれる業者も多い。

ただ、いずれも室内で試し履きするなど商品に傷や汚れを付けないことが前提。試し履きしたい人は事前に条件や料金負担を確認しよう。