初心者におすすめのスマートフォン
何でもランキング
ネット快適、操作簡単に
様々な商品が登場するデジタル機器の世界。今年の注目株がスマートフォンと呼ぶ高機能携帯電話だ。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」に加え、4~6月に携帯各社から期待の新商品が相次ぎ登場。初めての人にはどんな端末が向くのか。専門家が発売前の製品も含めて主要機種を試して選んだ。
スマートフォンは少し前までビジネス用途が中心だった。使い勝手が向上したこともあり、一般の利用も広がっている。様々な使い方ができるが、「要は外でもパソコンと同じインターネットを利用できるのがスマートフォン」とフリーライターの法林岳之さん。
例えば旅先。渋滞情報や料理店をネットで検索したくても、小型パソコンを持ち歩くのはおっくう。スマートフォンならパソコン用のホームページを簡単に閲覧できる。画面も比較的大きく、一般の携帯電話に比べても快適だ。
ワープロや家計簿ソフトなど、アプリケーションソフト(アプリ)を簡単に追加できるのも特徴だ。ビジネス系から娯楽系、生活実用系まで様々なアプリがあり、好みのアプリをダウンロードすれば、端末を自分仕様にできる。
追加できるアプリは、端末が搭載する基本ソフト(OS)で異なる。先行する1位のアイフォーンは10万種類と充実しているが、アップルが認めたアプリに限られる。2、3、4位の機種などが採用する米グーグルのOS「アンドロイド」は、現段階ではアイフォーンに比べると数は少ないものの、だれでも自由にアプリを作ることができ、今後、より多様なアプリが登場する可能性がある。
入力・操作のしやすさも格段に進歩した。ランキングでは上位3位が指で画面を操作するタッチパネル式。文字入力もすべて指でタッチする。キーボード式やペン操作のタッチパネルが苦手な人でも取っつきやすいはずだ。
赤外線・おサイフ…使えない機能も
普通の携帯電話から乗り換えを考えている人は注意も必要だ。友人とのデータ交換などに便利な赤外線機能、おサイフケータイ、ワンセグなど日本仕様の携帯電話では当たり前の機能に対応していない端末が多い。携帯向け公式サイトも原則、見られない。
既存の携帯メール機能も標準装備されていない機種が少なくない。そうした機種では、同じ携帯電話会社同士でもメールアドレスを引き継げないか、引き継げても有料サービスに加入する必要がある。メール着信の仕方も携帯のように直ちに届くのではなく、パソコンのように受信操作が必要になる。
既存の携帯電話の便利な機能を引き続き使いたい人は、乗り換えではなく、買い足す方が賢明だろう。
調査の方法 5月上旬に購入・予約可能または発売が明らかな21機種が対象。「文字入力のしやすさ」「操作のしやすさ、わかりやすさ」「自分仕様にしやすいかどうか」「携帯電話の既存サービスへの対応度」を考慮しながら、既存の携帯利用者が初めて買うのに向く機種を選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
有我武紘(日経トレンディ編集部)▽石野純也(ケータイジャーナリスト)▽神尾寿(通信・ITSジャーナリスト)▽木暮祐一(携帯電話研究家)▽白根雅彦(フリーライター)▽中村実里(同)▽橋本保(同)▽房野麻子(同)▽法林岳之(同)▽村元正剛(同)▽湯野康隆(ケータイWatch編集長)
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