開業間近、北陸新幹線 絶品・金沢のお土産15品
北陸新幹線が金沢まで延び、東京から金沢まで約2時間半で行けるようになるまであと1カ月となった。関東からのアクセスがよくなり、訪れる人も増えそうだ。そこで地元の食に詳しい人に金沢土産として適切なお薦めの品を聞き、総菜と菓子に分けて専門家に試食して選んでもらった。
<お菓子系>
かわいらしい箱に香ばしい豆
添加物なしの素朴な甘さ
「金沢の老舗が昔から変わらず提供するおいしさ。俵屋のじろあめというだけでうれしくなる」(服部吉彦さん)と定番品として人気が高い。(1)270グラム入り1080円、410グラム1620円(2)常温1年(3)本店、金沢百番街店、大和香林坊店、めいてつ・エムザ店など(4)(電)076・252・2079
あんと抹茶が絶妙
大粒の栗 ふんだんに
愛らしさが人気
愛知県産青のりを加えた生地。(1)1個216円(2)冷蔵1日(4)(電)0120・123・289
搾りたての生しょうゆを使った生チョコ。(1)1620円(2)冷蔵2週間(4)(電)076・266・8500
ミカンを白あんで包んだ羽二重餅。(1)4個入り1200円など(2)常温3日(4)(電)076・267・1893
アンズと白あんを使った羽二重餅。(1)6個入り1080円など(2)常温3日(4)(電)076・231・2201
ショウガの風味が程よい煎餅。(1)14枚かご入り756円(2)常温90日(4)(電)076・240・0010
ウコッケイ卵を使った。(1)5~6切れ分1555円など(2)常温30日(4)(電)0120・45・5405
<総菜系>
お湯を注ぐと華やかに
寺の多い金沢はふの産地として有名。1865年創業の老舗がつくる品は「金沢の思い出が娯楽性抜群のパッケージでおいしく楽しめる」(松本学さん)。すまし汁のほか味噌汁もある。(1)定番184円から(2)常温90日(3)本店、東山店、有松店、金沢百番街店、めいてつ・エムザ店など(4)(電)0120・26・6817
だしのうまみ香る缶詰
ブリを塩蔵加工
分厚くて大きい油揚げを手焼きし、国産素材を使ったすし飯を詰めた。「油揚げの焼いた香ばしさや食材の一つ一つがしっかり味わえる」(宇多聡子さん)(1)1個350円(「金澤兼六屋」店頭)(2)常温2日(4)(電)0761・74・1317
カブの間に寒ブリの塩漬けを挟み、米こうじに漬け込んだ「金沢を代表する発酵食品。酸味とブリが美味」(後藤さん)(1)袋入り(250グラム)1512円ほか(2)冷蔵10日(4)(電)0120・41・4173
表の見方 商品名、店名(総菜2位のみメーカー名)、数字は選者の評価を点数にした。(1)税込み価格(2)賞味期限(3)金沢駅周辺の取扱店舗、全商品取り寄せ可(4)問い合わせ先
加賀百万石の歴史感じる
「加賀百万石」の城下町である金沢といえば、全国有数の和菓子どころとしても有名だ。千利休に師事した前田利家といった藩主が茶道に強い関心を寄せ、茶の湯文化が花開いた。
そのせいか金沢市民は今も甘い物好きの人が多いといわれる。家計調査によると、菓子類、和生菓子、アイスクリーム、チョコレートの購入額が全国1位だ。「砂糖が富の象徴として珍重された歴史があり、金沢のお菓子は甘みが強め」(フードアナリストの雅珠香さん)という。
総菜系では加賀の伝統食である麩(ふ)や、脂ののったブリを使った商品が人気を集めた。中にはあまり日持ちがしないものもある。お土産で買う場合は渡す日と賞味期限にご注意を。
◇ ◇ ◇
調査の方法 金沢の物産・名産品に詳しい雑誌「月刊金澤」「Favo」「Link」の各編集部、金沢在住のフードアナリスト雅珠香さんなどの協力を得て、JR金沢駅周辺で購入できる土産品を食に絞って本紙編集部でリストアップ。総菜など14品、甘味・菓子など24品を食の専門家らに実際に試食してもらい、郷土色豊かで土産として手にしたときの高揚感のある品を選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
宇多聡子(「エル・ア・ターブル」編集部エディター)▽奥野誠(加賀料理店「大志満」調査役)▽君島佐和子(「料理通信」編集長)▽後藤加寿子(料理研究家)▽瀬戸理恵子(フードエディター)▽中尾隆之(旅行作家)▽中元千恵子(旅行ライター)▽服部吉彦(服部栄養専門学校副理事長)▽松本学(ご当地グルメ研究会代表)▽柳澤美樹子(旅・食・人のライター)
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