ロボ開発に熱中、ハプニング続出 喜ぶ子供の姿を心にバンダイナムコホールディングス 元会長 石川祝男氏(6)

手が滑って、結婚指輪が犠牲に

あるロボット開発では、「機動戦士ガンダム」で知られる大河原邦男先生がデザインを担当されました。このロボットの型作りの粘土の原型に触れて、落としてしまったこともあります。別のロボットの搬入中では、手が滑って私の左薬指が下敷きになりました。直撃した結婚指輪は壊れてしまいましたが、指は大事には至りませんでした。

ゲーム開発への思い強まる

週末にはロボットを披露するイベントを開きます。あるイベントでSF映画に登場するようなヒト型ロボットを披露した時のことでした。

突然、ロボットの腕が落下して子供の頭にぶつかりました。幸いなことに大したケガではなく、親御さんにも大丈夫ですと言ってもらい、胸をなで下ろしました。

ロボットを開発した5年間は楽しくて楽しくて熱中しました。しかし、ロボットは量産に向かずオーダーメードです。利益で会社に貢献できません。それでもロボットには夢があります。優秀な技術者の獲得に一定の効果があります。子供の喜ぶ姿を直接見られるのは貴重な体験です。

それでも次第に「ナムコの主流はやはりゲーム開発だ」と思い始めました。

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石川祝男
いしかわ・しゅくお 1978年関西大文卒、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)入社。2006年バンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)社長に就任。09年バンダイナムコホールディングス社長、15年会長、18年6月顧問、19年6月退任。山口県出身。

[日経産業新聞 2018年10月11日付]

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