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アメリカのミルクセーキ、アイスにホイップクリーム?

ミルクセーキとプリンアラモード(3)

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NIKKEI STYLE

NHKラジオ「ふれあいラジオパーティー」に出演した。放送の中で「甘納豆入りの赤飯は札幌の光塩女子短大の創始者、南部明子先生考案にかかる」という説明をしたところ、北海道のリスナーから「戦前からあった」との電話を番組途中にいただいた。電話をくださった方の連絡先が残っていないので、直接お話することはできなかったが、戦前からあったという方がおられるのならば、恐らくそういうことであろう。そして南部先生は従来のものに改良を加えたか簡素化したかして普及に務められたのであろう。

前回、本題に関するメールが少ないと書いたところ、来ました。どっさり来ました。本当にありがたいことであるが、今度は来すぎて紹介しきれないのである。

ご意見 『たべもの起源事典』にはミルクセーキが日本発とありましたが、私がミルクセーキを初めてみたのは映画「パルプ・フィクション」の劇中、ユマ・サーマンが飲んでいたものなのです。それは上にホイップクリームとチェリーがのっており、ストローで飲んでいました。劇中ではミルクセーキはポピュラーな飲み物で、5ドルは高すぎるなどの台詞がありました……。また、以前読んだ明治時代の料理書では「滋養に富む」と書かれていました。昔は薬代わりだったようです(兵庫県育ち鳥取在住、22歳のLc-Kさん)

これに関連したメールをいただいている。「これはもしかして新日本奇行始まって以来のピンチでしょうか」ということで、猛然とミルクセーキ探索の旅に出てくださったミシガン在住の「みそガンの松本さん」は、このような物件と遭遇した。

ご意見 ミルクセーキをついに発見しました。結局、灯台下暗しで、フツーのアメリカンレストランというか大衆食堂においてありました……。ミルクセーキは、ただ単にゆるいアイスクリームにホイップクリームをのせたものでした。マックシェークより飲むのが楽かな、みたいな……。私の観察によるとスタバやシアトル系のいわゆる「カフェ」チェーン店にはミルクセーキは置いておらず、それよりも格が少し落ちるアイスクリームスタンドとか、アメリカ風大衆食堂(Coney Island)に置いてあるもののようです。今回は一応写真もつけましたが、それほど面白くないでしょ?

ミルクセーキそのものは米国生まれなのかもしれない。だが、松本さんが飲んだものはゆるいアイスクリームで氷が入っていない。のっているのはLc-Kさんが映画の中でご覧になったのと同様、ホイップクリームである。つまり日本の大正時代にハイカラ連中に好まれたミルクセーキは、米国のものをヒントに日本で独自に変化発展したもののようである。卵、砂糖、バニラエッセンスを氷とともに撹拌することによって、アイスクリーム似のものを作り出そうとしたのではないかと思う。確かにミルクセーキ自体を日本発祥とすると疑問符が付くようだ。だが、『たべもの起源事典』が収録していたレシピのものは日本生まれと言ってもいいのではないか。

家庭で作る日本のミルクセーキに関して、似たメールが2通。

ご意見 ミルクセーキ(ミルクシェイクとか言ってたかも)ですが、30年と少し位前(だったかな?)の子どものころの私には、マイブームでした。スーパーで子供向けのおやつとして、プラスチックのシェーカーとミルクセーキのミックス(粉末)を売ってました。それに親が、牛乳(たぶん卵も)をいれて、シェークして作ってくれたのです。いつのまにか、市場から消えてがっかりしたのを覚えてます(電脳文化桃さん)
ご意見 ミルクセーキといえば、昔(30年以上前?)インスタントのものがありました。そのころ、我が家の夏休みの飲み物といえば麦茶・カルピス・「お米屋さんのプラッシー」とインスタントのミルクセーキでした。プラスチックの専用容器でシェイクしていたような記憶があります。きっと正しくは牛乳で作ると思うのですが、私は水で作っていました。まだあるんでしょうか。久しぶりに飲んでみたい気がします(ヤナギロールさん)

私、そのプラスチック製シェーカー付きインスタントミルクセーキを知りません。とっくになくなってしまったようです。自分でシャカシャカやって作るなんて、楽しかったでしょうね。私は「ワタナベのジュースの素」を水で溶いてゴクゴクやるのが大好きでした。

デスクしずしず乱入 「電化製品世代」の私としましては、親が勢いでミキサーを買ったほんの数カ月だけミルクセーキをたしなんでおりました。ミキサーに牛乳と卵の黄身、砂糖、氷とバニラエッセンスを少々。それでふたを閉めて、カチッ、ウイーン。自分でシェイクなんておぼっちゃまとしては腕が太くなってしまいますわん、おほほ。

ウチにテレビがはいったのは東京オリンピックのとき。ミキサーなんて…。

コーヒーを頼むと自動的にホイップクリームが付いてくる地域はどこか。この問題がひっかかったままである。

ご意見 私も福岡でコーヒーを頼んだらホイップクリームが出てきたことがあります。器を氷で冷して出てきました。確か「シャポー」という名前のちょっとレトロな雰囲気の喫茶店でした。チェーン店のようですが私は博多座の隣にあるお店に入りました(山口県 あきさん)

あっ、そうたいそうたい「シャポー」たい。県庁跡にできた「アクロス」のシャポーでこのホイップクリーム付きコーヒーに遭遇したとば思い出したたい。ああー、そげんやったねえ。ちゅうことはコーヒーにホイップクリームは福岡県周辺の現象ちゅうことやろか。それとも九州はどこでん、こげなこつばしよるとやろか。

ご意見 コーヒーを頼むと一緒についてくるクリームというかミルクがありますよね。名古屋では「フレッシュ」と呼んでいたのですが、他の場所だと普通にミルクって言っているような気がします。バイトをしていたとき、店の中の人間は当然のことながら、お客さんも「フレッシュちょうだい」とか言っていました。同じく名古屋出身のうちの主人曰く、喫茶店が多いから業界の呼び方が浸透しているんじゃないかと言うのですがどうなのでしょうか?(転勤族の妻さん)

名古屋に本社がある「めいらく」グループ、スジャータの「コーヒーフレッシュ」!!関西はどうでしょう。

ミルクセーキは「飲む」ものか「食べる」ものか。どうでも良すぎて、すごく気にかかるテーマである。

ご意見 ミルクセーキを食べるかどうかということでしたが、スプーンが付いていると食べるなら、クリームソーダやフラペチーノ、アイシーなども食べることになるのでしょうか? ちなみに、牛乳嫌い(甘い牛乳はもってのほか)だった私は、初めて友達がミルクセーキをつくる姿を見て、あり得ない!! と仰天しました。牛乳に生卵に砂糖に……きっとお腹こわすと思ったものでした(楓海さん)

私が久留米で食べたミルクセーキは砕いた氷ジャリジャリのフラッペ状態で、飲めったてそうは簡単にいかない物件でした。だから食べるしかありませんでした。

ところでアイシーって何?

ご意見 ミルクセーキについて情報が少ないということで、危機感を感じメールしました。私は長崎県の佐世保市出身で現在横浜市に住んでいます。故郷ではミルクセーキは確かに「食べる」ものだったように思います。夏などよく家で作って家族で食べていましたが、そのレシピは、卵と練乳と氷(あと、あればバニラエッセンス)をミキサーにかけ、氷が粒として残る程度で攪拌をやめて完成、といったものでした。練乳を大量に使います。氷がたくさん入っているので、当然スプーンで食べる形になります。頭がツーンとします……。小学校の家庭科の教科書にミルクセーキが載っていたのですが、牛乳+卵+砂糖というレシピに、大いに違和感を感じたことを覚えています。これが「飲む」ミルクセーキですよね?(あかさたなさん)

危機感を抱いていただき、ありがとうございます。そしてやっぱり「食べる」ですよね。教科書のレシピに氷が入っていなかった点に関心があります。教科書は東京で作っています。東京のミルクセーキは飲むものだそうです。ということは東京と九州では違うミルクセーキが存在している可能性があります。ひょっとして発見?

喫茶店関連が続いた。ここでちょっと脇道にそれる。きりたんぽを巡るハゲシイ論争。

ご意見 実は秋田県の鹿角市と大館市は「きりたんぽ発祥の地」を巡って現在、血で血を洗うような(わかりやすく言うと大人げない)戦いを繰り返しております。大館市が河原で「日本一の長さのきりたんぽ」作りに挑戦するかと思えば、鹿角市は11月11日をきりたんぽの日と定め(1が4本まっすぐ立つ姿がきりたんぽを思わせるからだとかどうとか…)、観光物産館で「きりたんぽ料理コンクール」を開いたりしています。
 お暇があれば、市役所の観光課を訪ねて「きりたんぽ発祥の地はどこですか?」と聞いてみましょう。物凄くヒステリックに鹿角市がきりたんぽ発祥の地であることを書いたパンフを渡され、頼みもしないのに延々と「鹿角ときりたんぽの話」を聞かされるハメになります(銀河さん)

鹿角まで行く時間がないので鹿角市役所のHPを見てみました。「発祥の地鹿角きりたんぽ協議会」を開くと、なるほどなるほど銀河さんご指摘のような、納豆の糸のように粘っこい「鹿角発祥説」がこれでもかっていうくらい展開されています。読み応えがありますね。

銀河さんは単身上京して寮暮らし。そこでこんな会話が交わされているらしい。

ご意見続き 食事を作る時間も惜しいため、学生会館に入ったのですが、これが日本全国各地から集まった子ばかりなので食事時、食べ物の話をするともう盛り上がる盛り上がる!! 東京近郊以外ほとんどの県出身者がそろっているため、プチVOTEができそうな感じです。きのうは宮城県出身の友達に「ずんだがあるのは宮城だけなのよ」と教え(私は宮城県にも5年ほど住んでかなりの食カルチャーショックを受けました)、愛媛県出身の子から「ジューシーライス」(オレンジジュースでご飯を炊いたモノ)の存在を知り、大騒ぎをしていました。

うーん、困った。本題から遠く離れるが、オレンジジュースで炊くご飯の話が出てきたら放っておけなくなってしまった。

デスク身を乗り出し 怖いもの見たさでしょうか? 関東人には想像を絶するご飯です。ちなみに、青森や長野で「ジューシーライス」というとアップルジュースで炊くのでしょうか? 山梨ではグレープジュースでしょうか? 梨農家している千葉の親戚で「ジューシーライス」をごちそうになった記憶は……ございません。

喫茶店に戻る。先週、コメダ珈琲店の「シロノワール」情報を寄せてくださった食欲と行動の人、ミルフォードさんが現場に急行した。

ご意見続き ついに、あの「シロ」を初体験してきました(注文するときに「シロ、くれや」という勇気はありませんでした……)。温かいデニッシュパンの上に冷たいソフトクリーム、そしてシロップ。見事な造形でした。どんどんソフトクリームが溶けてきて、シロップもまざって、三者入り乱れての大乱戦になりましたが、それがまたいいみたいです。
 お店の人に、どうして「シロノワール」というのか質問したところ「ソフトクリームの白とデニッシュパンの焼き目の黒・冷たいものと温かいものという対照的な組み合わせをイメージさせる『白と黒』のふたつの意味がある」そうです。シロは日本語の「白」、ノワールはフランス語の「黒」→あわせて「シロノワール」ということらしいです。
 一緒に「コロッケ」と「コーヒーシェイク」(通称シーシェ)、「ミックスジュース」を頼んでみました。「コロッケ」は山盛りのキャベツに感動。「コーヒーシェイク」は蜂蜜かジャムを思わせる瓶のような容器に入って出てきました。中身のシェイクは別府の泥湯をかき混ぜたときのような感触でした。でも、おいしかったです。
「ミックスジュース」も宇宙船のような瓶状の容器に入っていました。

愛知県出身の同僚は「シロくれや」とともに「シロちょー」という注文の仕方もあると言っている。瀬戸の方では「シロちょーす」になるんだとか。

神奈川に進出したコメダ珈琲店で「シロちょー」とやってみたい気がする。なにしろ私には名古屋の居酒屋で「熱燗ちょー」と言ったら通じたという輝かしい成功体験がある。

シロノワールという名前の由来については、日本語とフランス語を結合させたところに若干の無理無理感が残るが、そうなのだから仕方がないのである。

「瓶のような容器」は蓋をしてシーシェをよーくシェイクするのだそうである。

今週紹介しきれなかったメールがたくさんあるが、次回以降ぴょこっと登場するかもしれないので、大いに注意していただきたいものである。

「転勤族の妻」さんからお尋ねがあった「わらびもちの屋台」に関して、福島からメールが来着した。

ご意見続き 1カ月くらい前から、私の住む地域に軽トラックのわらびもち屋台がよく来ます。スピーカーで流される宣伝が何ともいやらしい感じです。「はやくしないといっちゃうよ」と言われると「はやく行け!」と言いたくなる。
 近所によくほえる犬がいるんです。その犬はわらびもち屋が特に気になるらしく懸命にほえます。すると屋台も負けじと音量を大きくしてノロノロ走るような。「頑張れワンちゃん、もっとほえろ」と応援しています。
 わらびもち屋台は西日本で珍しいものでなかったとは。知らなかった。なにしろ初めてわらびもち屋台を見たのです。あまり売れているように見えません。今度買ってみようかと思ったら、最近来ませんね。郡山から撤退したのでしょうか。来なくなるとちょっとさみしいかな(福島のテレジアさん)

わらびもちの屋台は東日本にないわけでもない。しかし、人気がいまひとつと言うか、犬にほえられまくっている。そしてとうとう来なくなってしまった。

ミルクセーキとプリンアラモード(4)「ミルクセーキのルーツは卵酒? 米英のエッグノッグ」に続く

(特別編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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