井戸、氷水に浸したトマト…マヨ? ソース? 醤油?
冷やしトマト(1)
サラダうどんのことが気になって近所のスーパー4軒を巡回観察し2軒で発見した。
あるスーパーではと敢えて言う。以前、近所のスーパーの名前を全部書いたら近所の人が読んでいて「私もそこに住んでいます」というメールをいただいた。最寄り駅ばればれ。
で、そのあるスーパーではうどんの上にレタスとキュウリの千切り、ゆで卵、コーンなどがのりドレッシングにマヨ添え。別の店ではほぼ同じトッピングにうどんだし、マヨなしだった。どちらも総菜コーナーのサラダの棚にあった。主食ではなくサラダ。だけど、小食の人はこれで腹いっぱいになるんじゃないか。冷やし中華のうどん版のようでもあり、うどん入りサラダのようでもある。どっちだー。
サラダうどんについての情報が最初に入ったのは確かに名古屋の方からでしたが、それだけではサラダうどんと名古屋を結びつけることはできないと思うのですが、一方で「サラダうどんを初めて食べたのが名古屋だった」というメールも来るわけですから、サラダうどんが名古屋の食の方言である可能性はまだ否定できません。続報を待ちたいと思います。
ここで北海道から伏兵が現れた。冷やし中華の近縁種である。
同僚に聞くと東京でも居酒屋チェーンの創作メニューとかコンビニの棚で時々見掛けるそうです。しかし、私が行く居酒屋はほぼ100%おじさんで占められ、メニューも10年前と変わらないというタイプの店ばかりなので、この物件に遭遇したことはありません。でも私は4、5年前にこれを自作しているんです。
「とんこつドレッシング」というレアな物件を試しに買ったので「九州には多分存在しない冷やしとんこつラーメンの開発」に燃え、刻みレタスなどを大量に使ってラーメンサラダに極似の一品をこしらえました。しかしこのときも私は空前絶無の料理センスを発揮してしまい、とってもまずかったです。
まずくないというだけでエライと思います。私はまずくないものを作る人を尊敬します。それはそうと、この「ラーメンサラダ」というのは北海道辺りから伝播しているのでしょうか。もしそうなら「ラーメンサラダ」の分布図なんかも作れるかもしれませんね。
本題の冷やしトマト。
……エバ……エバ……エバ……エバ麦茶―。
いえ、フツーのトマトです。ただし、焼いたりゆでたりしておらず、サラダの一員になったりもしておらず、トマト単体で皿にのっかっているもので、通常は冷えているトマトのことです。久保さんが取り換えさせて出てきたソレです。
いつも読んでいただいてありがとうございますと、素直に言えない複雑な胸中をお察しください。トマトに酢醤油はよくわかりますと素直に同意できない私を許してください。でも名古屋の居酒屋でトマトを頼んだらウスターソースまみれのトマトが出てきたとき、私が喜びと悲しみがないまぜになった感情に揺さぶられたことはわかっていただけますね。悶々とさせて、とっても申し訳ない気持ちです。
ここでデスク乱入 酢醤油は、酢と醤油。これに油を加えるとあら不思議。和風ドレッシングになってしまいます。だから、これはマヨとも相性がいいはず。お互いに好きなだけかけて、混ぜこきまくって食べてみてください。その結果、もっと悶々としても、責任は持ちませんけど。
野瀬 そんな悶、食べたくないんだ悶。
私は夏みかんに重曹でした。なんであんなことしてたんだろう。で、三林さんの「ああ書けば、こう食う」を読んで意表を突かれました。あれをかけて冷やしトマトを食べるという手があったのかと。身近すぎて思いつきませんでした。醤油です。
北海道がまた出現。今度はジンパである。ジンパ。
北大の10数年前のOBとおっしゃるたかはし@梅丘さんからもこの件に関するメールをいただいている。そのメールに従って北大生協のHPを開くと「北大名物 ジンギスカン パーティー(ジンパ)」とある。「芝生の上で仲間と七輪を囲んでジンギスカン、これぞ北大スタイル」と続いているのである。そしてたかはしさんのコメントは「貸し出しの品(鍋、七輪)は生協組合員証と交換で貸し出します。そんなに始終ジンギスカンをやっているのかという疑問については『その通りです』と答えるしかありません」。
私はうらやましい。とってもうらやましい。私の出た大学に芝生なんかなかった。生協は七輪の貸し出しなんかやっていなかった。北大はいいなあ。青春を返せー。
使い捨て鍋も正体判明。ペラペラの円形アルミ鍋で船の蛇輪のような溝がついている。たかはしさんのコメント。「ジンギスカンは1回やると鍋が結構焦げ付いて処理に困ります。すぐに洗うのではなく、鍋をひっくりかえして七輪で焼いて汚れを浮かせたうえでお湯と洗剤をかけてスチールたわしでこするのがベストですが、七輪の炭が消え、水も使えない野外、しかも皆泥酔という状況では極めて困難です。したがってペナペナながら使い捨て鍋のニーズも大きいわけです」
みんなで泥酔なんて、北大はいいなあ。
沖縄チャンポンさんから「行田市のHPを見よ」というサゼスチョンがありましたので、さっそく開きました。
行田のフライは「水溶き小麦粉にネギ、肉などを入れ、鉄板上で薄く香ばしく焼き上げた」もので「ソース味が一般的ですが、しょうゆ味もオーダーできます。いわばお好み焼きとクレープの中間みたいなおいしくて不思議な食べ物です」とのこと。また「フライをたべさせてくれる店を行田では『フライ屋さん』と呼び親しんでいます」。ソース味、醤油味のクレープが存在するどうかは別にして、お好み焼きとどう違うのでしょうか。これも将来の実食候補に入れます。
「名物ゼリーフライ」というのも紹介されています。それにしても、日本にはいろんな食べ物があるものです。
谷中のバラさん救援メール。2人とも今回2度目の掲載。
最近、読者の皆さんが私のキモをつかんだらしく、テーマと離れていても私がつい紹介したくなるメールが急増している。うれしいけど、なんか悔しい。なすがまま(ならキュウリはパパよ)みたいで。中でもルマンさん、NHKの塩田さんからのものは、今後取り上げようと考えているテーマ直撃である。紹介したくてもできないのである。
それはそうと、皆さんがこれを読んでくださっているころ、私は広島からの帰途についているはずである。ホルモンの天ぷらを刃渡り12センチの包丁で切り刻んで食べ、激辛つけ麺にのたうち回りといった現地報告は別の機会にしたいと思う。楽しいだろうな、広島は。
(特別編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
▼子供の頃は、わらづとに入った納豆を大きな鉢に移し替えて、生卵を加えてかき混ぜて食べた記憶がありますが、最近はあまり入れません。パックに入ったままかき混ぜることが増えたからでしょうか?また、食べるときは常にごはんにかけて食べています。ごはんの真ん中に穴を開けて、そこに流し込んだりしました。ごはんにかけないで食べる手法?があるとは考えもしませんでした。(酒のつまみなどにパックのまま食べたりもすることはありますが・・・)
ただし、納豆汁のように調味料的に使うことはあります。昨年の「納豆の旅」の時の記憶では山形県の新庄あたりでは「納豆汁の素」がスーパーに売られており、新庄駅のお土産売り場にも並んでいました。道すがら、庄内地方などでも、よく納豆汁を食べると教えられました(東京のミルフォードさん)
▼納豆に生卵を入れるのはOKだと思います。私のアルバイト先の定食屋でも追加メニューの「納豆」には生卵の黄身が入ります。ただ、個人的には卵の味(と量)に納豆が負けてしまいそうな気がするので、納豆の味を楽しみたいときにはネギと醤油だけかけます。もし入れるなら鶏卵ではなく、うずらの卵くらいがちょうどいいです。
ご飯にのせるのはもちろんOKです。納豆をご飯にのせないでどうやって食べるのでしょう?!そのまま食べるのでしょうか??納豆にはやはりあつあつご飯だと思います。ご飯にのせたまま食べる人と、ご飯に激しく混ぜてから食べる人がいますが、私は混ぜないで食べます。
あと、私は納豆をざるそばに入れて食べるのも好きですが、これは家族を含めて周りの人から「変わってる」と言われます(茨城在住のももさん)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。