SKY-HIによるオーディションプロジェクト「THE FIRST」から誕生した7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」が、11月3日に待望のメジャーデビューを果たす。『日経エンタテインメント!』2021年10月号で選考理由を語ったSKY-HIのインタビューのノーカット版を、3回にわたり掲載する。[「BE:FIRST」や「THE FIRST」についてはこちら]

インタビューは最終審査からほぼ10日後。SKY-HIは「まだ自分の会社(BMSG)所属のアーティストというより、自分が開催したオーディションを受けてくれた方っていう感覚があるから難しいなあ」と言いながらも、彼らの成長と魅力を率直に話してくれた。
SOTAーBE:FIRSTを導く「精神力」と「視座の高さ」
「SOTAがグループにいることの心強さは尋常じゃないですね。アーティストという職業は、不安や迷い、焦りなどがずっとつきまといます。その中で彼の精神力はとても強い長所になるでしょう。常に『この方向に進んでいこう』という旗立てが明確だし、それがクリーンでブレることがなく、努力の仕方も間違えません。
また、ある方向に対して『いい/悪い』『正しい/正しくない』が判断できる聡明(そうめい)さもあります。SOTAは自分自身をそう思っていないかもしれないけど、聡明ですよね。
『THE FIRST』での合宿を通して、SOTAのアーティストとしての意識の芽生えのようなものを近くで見られたのも、自分にとっては喜びでしたし、なかなかない経験をさせてもらったと今も思っています。特に、ラップをしたい世界一のダンサーが、『世界一ダンスがうまいラッパー』になる瞬間を見たこと。
合宿中、レコーディングの部屋に向かうSOTAを見かけたことがあるんですけど、1人でずっとブツブツ何か言いながら歩いているんですよ。ラップの練習をしているのかと思ったら『俺は世界一ダンスのうまいラッパー、俺は世界一ダンスのうまいラッパー』って唱え続けていたんです。彼の視座の高さを感じましたし、単純にうれしかったですね。
パフォーマンスは言わずもがなですが、本当に視座が高い。それに尽きますね。僕がユニットを一緒に組みたいくらいだったかも(笑)。自分が主張をする時も、人の主張を聞き入れる時も、クリエイティブとしていいかどうか、そしてチームとしていいかどうかを前提に考えられるし、そこに一切の嫌みがないので皆に慕われています」