BE:FIRSTメンバーやAile The Shota、REIKOについて語るときとは違い、慎重に言葉を選びながら語る姿に、SKY-HI自身がこの選択を相当悩んだのではないかと思われた。
「もう1つ考えたのが、デビューしてグループやメンバーに大きな注目が集まったときに、その注目が必ずしも好意的なものばかりとは限らない。そのときに、自分自身を強い気持ちで保てるか。例えば、(BE:FIRSTの)JUNONは未経験から始めたダンスが課題だったけれども、見た人にダンスのことを言われても『俺これから一番うまくなるし』と気持ちを持ち続けられる。RANの場合は、もう少し整ってから世に出さないと、『幸せ』でなくなる気がするんです。
BMSGとしてはまずグループとしてBE:FIRSTを成功に導かなくてはいけないから、(RANの本格的な活動には)もう少し時間が掛かるかもしれないけれども。ただ、『THE FIRST』から次の展開を考えると、BMSGとして今後やりたいことがいろいろあります。結果としては、RANのためになる選択だったと思います」
『スッキリ』での最終審査の結果発表から17日後(8月30日)には、RANが舞台「絶対青春合唱コメディ『SING!!!』~空の青と海の青と僕らの学校~」で、舞台初出演にして初主演を務めることが発表された。9月からの公演は大好評を博し、11月には神戸、22年1月には北九州で再演を含むシリーズ2作品の上演も決まった。
初主演にもかかわらず堂々たる演技を見せたRANだが、ファンはおそらく「アーティスト」RANとしての歌とダンスも待ち望んでいるだろう。『日経エンタテインメント!』2021年12月号のインタビューで、SKY-HIはRANについて「RANが入るグループは具体的にしっかり作りたい気持ちがある」と語っている。その詳細が明かされる日を期待して待ちたい。

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(ライター 横田直子)