SKY-HI 世に出す前に必要だった「本人を整える」時間連載 SKY-HI「Be myself, for ourselves」(26)

日経エンタテインメント!

日経エンタテインメント!

今回も前回「SKY-HI BE:FIRSTと別の道歩んだ3人、『幸せ』がカギ」に続き、「THE FIRST」最終審査後のSKY-HIへのインタビューから未公開の話を紹介する。実は、このインタビューの前に行った最終審査の前、SKY-HIはこんな話をしていた。[「BE:FIRST」や「THE FIRST」についてはこちら

SKY-HI(日高光啓)は新しいボーイズグループ結成のためにオーディション「THE FIRST」を開催した(写真:上野裕二)

「今は、自分がどういうアーティストになるのか、どういうアーティストとしてステージに立ち続けたいかのビジョンを明確にして、そのための成長にのみ時間を費やしてほしい。それを見せてもらったうえで、組み合わせの正解を導き出すのが自分の役割。例えば彼らが自ら模索するなかで、海に行くのではなく山のほうが向いているとなったならばコンバートの相談もするかもしれません。やはり、彼らの個性をグループにはめるために矯正することはしたくないですから。最後に残る残らないは彼らの人生において大きなことではあるんだけど、合宿に参加したそれぞれに対して、今後の音楽人生にとってプラスになってほしいと思っているし、どの道まだ人生は続いていくということは覚えておいてほしいと思っています」(第12回「SKY-HI 自分なりの理想・意志を持った『個』を求めて」より)

結果を知っている今であれば、Aile The ShotaとREIKOを、あえてBE:FIRSTのメンバーに入れないままBMSGが契約したのは、ここでいう“コンバート”だったのかもしれないと気づく。しかし、最終審査の後、BE:FIRSTとは別の道を歩み始めたRANに関しては、前述の2人とは違う事情があるようだった。このSKY-HIのコメントはあくまでも最終審査直後のものであり、RANに対する今の彼の考えとイコールではないかもしれないが、編集部としてはその時点を語る貴重な言葉だと捉え、掲載する。

「RANの場合、グループにいてほしいメンバーであることは間違いないし、僕もそれを強く思っていました。ただ、今デビューグループとして世の中に出るのは彼にとって良くなさそうだなという気がしています。(富士山合宿の最終課題『VSプロアーティスト審査』で残すことをためらった)RUIとは似ているようで違う理由ですね(RUIが脱落した経緯はこちら)。

最終審査本番のパフォーマンスでも、ほかのメンバーと比較してもダンスはうまいし、ルックスもいい。でも、まだダンスと歌を同時にやるときに、息がガクッとするところはある。正直、『その課題はデビューしてから改善することもできるんじゃないか』とも思ったし、その一方で、『でもBMSGにとって一発目のグループだからあまり余裕がないぞ』という気持ちもありました。1組目のグループに入れられないこともなかったけれども、2組目のグループのメインに据えるためにあえて取っておいたわけでもない。難しいですね」