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答えと解説

正解(心房細動や、それが原因で起きる脳梗塞について間違った記述)は、(3)年1回の心電図検査が正常であれば、心臓は問題ない です。

脳の血管に突然、血の塊(血栓)が詰まり、命を奪ったり、様々な後遺症につながったりする病気。それが脳梗塞です。

脳梗塞のリスクを減らすにはどうしたらいいのかについて、慶應義塾大学医学部内科学教室循環器内科の木村雄弘専任講師は「不整脈の一つである心房細動は、脳梗塞のリスクを5倍にするともいわれており、取り返しのつかない脳梗塞を起こしてしまう前に見つけることが重要です」と解説します。

心臓は心房と心室が交互に収縮することで血液をスムーズに送り出すことができます。心臓の収縮は洞結節と呼ばれる部分から発せられる電気信号で調節されていますが、心房細動の患者では別の場所から乱れた電気信号が生じ、その結果、心房がぷるぷると小刻みに収縮するようになります。それが直接命に関わることは少ないのですが、血液の流れに「よどみ」ができて血栓ができ、それが脳の血管に詰まってしまうことがあります。これが脳梗塞です。

心房細動は脳梗塞(心原性脳塞栓症)の原因に

心房が小刻みに震えることで血栓ができ、血栓が脳の血管に詰まると脳梗塞が起きる。

木村専任講師は「脳梗塞は高齢者の病気というイメージが強いと思います。確かに、動脈硬化が原因の脳梗塞の場合はそうなのですが、心臓が原因で起こる脳梗塞は、若年者にも起こります。また、血栓が脳の太い血管を詰まらせてしまうため、脳梗塞のサイズが大きく、命に関わったり手足の麻痺(まひ)を残したりなど、重篤な後遺症を残すことが多いのが特徴です。また、再発しやすいのも特徴で、動脈硬化が原因で起こる脳梗塞と比較して注意が必要です」と警鐘を鳴らします。

症状の出方は様々で、約半数は無症状

脳梗塞の前に心房細動が診断できれば、患者の状態により、脳梗塞リスクを減らす薬物治療を行ったり、後述するカテーテルアブレーション(心房細動を起こす電気の発生源を血管内に挿入したカテーテルで焼く治療法)という根治治療を行ったりすることもできます。

問題は、心房細動を診断することは難しい、ということです。一体なぜでしょう。

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治療はどう行われる?