時計の金・ダイヤ「健全性」重視 ブライトリング

2022/12/3
「スーパー クロノマット オートマチック 38 オリジン」はスイス·ベター·ゴールド·アソシエーションという協会が定めた条件を満たす、単一の小規模採掘業者から調達した金と、製造業者が追跡できるラボグロウン・ダイヤを使っている

スイスの高級時計ブライトリングは時計の主要な素材である金とダイヤモンドの調達について、100%出所を追跡できる原料のみを使う方針を打ち出した。第1弾として発売した「スーパー クロノマット オートマチック 38 オリジン」では、労働環境や生物多様性に配慮して採掘された金と、人工ダイヤの研究機関が生産した「ラボグロウン・ダイヤモンド」を使っている。25年までにはすべての時計で「健全な」素材を採用する計画だ。環境に対する意識の高まりをうけ、時計業界におけるサステナブル(持続可能)経営のトップランナーを目指す。ブライトリングのHead of Sustainability(サステナビリティー責任者)、アウレリア・フィゲロアさんに取り組みの背景やブライトリングのバリューチェーン(事業活動の価値創造)について聞いた。




――金やダイヤモンドの採掘や生産の健全性と透明性に踏み込んだ理由はなんでしょう。

「当社がサステナブルな経営について真剣に取り組み始めたのは、ジョージ・カーンが最高経営責任者(CEO)に就任した2017年からです。私は20年にサステナビリティー責任者となり、世界中の関係者と話す機会を持ちながら、ブライトリングにとっての課題を洗い出しました。生物多様性やインクルージョンなど100を超すトピックスが浮かび上がり、さらにこれらをトップ10に絞り込みました。その中から当社は、目指すべき3つの強力なメッセージを見いだしたわけです。すなわち(1)バリューチェーンにおける社会的影響(2)バリューチェーンにおける環境に与えるインパクト(3)プロダクトインテグリティー(製品の調和)です。この3つを実現するために何をしたらよいのか、素材調達から製造工程に至るすべてのプロセスを見直して、まずたどり着いたのが、貴金属調達採掘の透明性を向上しようということでした」

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金の採掘を取り巻く環境 コロナで悪化