若手転職は売り手市場 DX化で「新しい営業」は争奪戦

DXやSaaS分野の求人は勢いが続いている(写真はイメージ) =PIXTA

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、中途採用の求人が一時は半分レベルにまで落ち込んだなか、いち早く回復したのが20代から30代前半の若手を対象にした求人です。若手層の転職トレンドは今、どうなっているのか。人材サービス大手、エン・ジャパンの高いポテンシャルを持つ若手向け転職サービス「AMBI(アンビ)」の事業責任者を務める峯崎直哉氏に聞きました。

コロナ禍でも若手向け求人は活況

現在のような変化の時代は、高いポテンシャルを秘めた若手人材にとって好機といえます。「売り手市場」といわれた2019年まで、転職市場全体は右肩上がりで伸びていましたが、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の拡大により、状況は一変しました。正社員を対象とした2020年4~9月の求人数は、前年比で約5割に減少[※1]。また、採用決定数もリーマン・ショック以来初の前年同時期比マイナス(83.5%)となるなど[※2]、先行きが見えない状況の中、中途採用を控えざるを得ないという企業の厳しい実態が浮き彫りになりました。

[※1]公益社団法人 全国求人情報協会「求人広告掲載件数等集計結果」から算出

[※2]一般社団法人 日本人材紹介事業協会「人材紹介大手3社 転職紹介実績の集計結果」から抽出

一方、コロナ禍でも急成長を遂げているのが、高い可能性を秘めている20代~30代前半の若手層を対象とした転職市場です。事実、AMBIの2020年9月の求人数は、前年比で1.3倍に増加。正社員求人全体は前年比を下回っていることを踏まえると、活況であることがわかります。また、3度目の緊急事態宣言が発出されていた2021年3月においても前年比1.9倍、21年9月は2倍超となっています。

DXやSaaSなど成長分野の求人が急増

コロナ禍でも若手人材の中途採用が活況な業種は、IT(情報技術)・ウェブ系やコンサルティング、職種ではIT系エンジニアはもちろんのこと、事業企画や経営企画、コンサルタント、インサイドセールス(オフィス内で電話やネットなどを使って働く内勤型の顧客営業)、マーケター、カスタマーサクセス(販売後の顧客に伴走するような役割を担い、解約防止や別商品セールスを担う、営業の新職種)などです。

次のページ
人材ニーズが急増している、2つの職種