トレンチコート 長く着られる定番こそ

――正統派ビジネススタイルをイメージして、安藤さんはビンテージトレンチ。石津さんはステンカラーのコート。どちらもすてきですね。

石津「僕のこのステンカラーは50年前のVAN(ヴァンヂャケット)のものなんですよ。オーソドックスだから今も着られるでしょ。安藤さんのトレンチのサイズ感はいいね」

安藤「このトレンチはロンドンで買ったメード・イン・ロンドンのビンテージバーバリーです。ライナー無しです。都内だと屋内は暖かいですし、暖冬も多いですからそれほど防寒性は重視しませんでした」

石津「形も定番です。そもそも、トレンチコートにバラエティーなどいらないんですよ。1着買うなら、この先何十年も着られるものかどうかを見極めること。男のコートは100年前から形やデザインが変化せず、素材もたいてい決まっています。コートっていうのは軍服発祥で機能着ですから。色はネイビー、カーキ、ベージュなどの定番を選ぶこと。そして何よりサイズ感が大事」

――トレンチコートにはベルトがありますが、どうするのがいいですか。

石津「ベルトは斜め前で、雑にシュッと結ぶの。それが本来のトレンチコートの着方。あれ? このベルトは短いね。固結びがしにくいなあ。マフラーをするならボリュームを出さずに、こう、すっきり合わせる」

安藤「古いコートだからベルトが短いのかなあ。そうか、こういう風に着るんですね。あと僕はトレンチをオフの時にも使いたいです。キャップを合わせて、足元にはスニーカー」

――確かにキャップも合いますね。

石津「賛成(と、安藤さんに中折れ帽を渡す)。コートには帽子。帽子がないと、何か忘れ物をしたような気がする。僕はビジネスマンに帽子を復活させたい。昔のようにね」

帽子があってコートスタイルは完成するという石津さんはビジネスパーソンにもっと帽子をかぶってもらいたいと言う

――トレンチコートは帽子があってこそ決まりますね。安藤さんはいつもとはまた違う雰囲気です。

安藤「僕は帽子が大好きなんです。僕の年齢なら、こういう格好が似合うようにならないとね」

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Pコート 薄手の生地でエレガントに