デジタル対応&リモートで脳疲労 3方法で機能回復

デジタル端末への依存度が高まり、脳は疲れやすい状態になっている(写真はイメージ=PIXTA)
新型コロナウイルス感染が続くなか、ストレスの増えているビジネスパーソンは少なくない。体と心の健康維持、モチベーションのアップにはどうすればいいのか。新しい連載「メンタルのトリセツ」では対処法などを専門家に聞きます。

コロナ下で、スマートフォンやパソコンを利用する時間が増えている。在宅勤務によるリモートワークや孤立感からのSNS(交流サイト)の利用などデジタル端末への依存度が急速に高まったことで、多くのビジネスパーソンの脳は疲労状態に陥っているという。脳神経科学者の枝川義邦・早稲田大学理工学術院教授に、コロナ下の脳のストレス状態とその対処法をテーマに聞いた。

スマホ利用時間1割増、脳は大忙しに

確かにスマホの使用時間は増加傾向にある。グリー傘下のIT企業、Glossom(グロッサム、東京・新宿)の調査によると、スマホの1日の平均利用時間は2021年に136.3分と20年の126.6分と比べて1割程度増えた。食事中やトイレの中でスマホをいじる人も多くなっているという。枝川教授は「休憩中にスマホでゲームをやるのは気分転換になるけど、決して脳の休息にはならない。脳は常に大忙しの状態だ」と指摘する。

枝川教授によると、脳の中には2種類の記憶機能がある。その1つが「ワーキングメモリ(作業記憶)」と呼ばれ、直近の情報を一時的に記憶・保存して処理する機能。もう1つがパソコンのハードディスクのように、長期的に記憶を保存・処理する機能だといわれる。ワーキングメモリは前頭前野という脳内の部位を中心として機能を発揮し、2つの記憶機能は脳内のネットワークで連携しながら働く。

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ワーキングメモリの機能低下で物忘れ頻発
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