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横浜市の高台に立つ聖光学院

横浜市の高台に立つ聖光学院

横浜市にあるミッション系の私立男子校、聖光学院中学・高校。2022年の東京大学合格者数は91人で全国4位、現役合格率は33%となり、開成高校と並んだ。伝説の音楽バンド「オフコース」のメンバーの母校として知られる聖光。横浜の山手にあるハイカラ男子校は、なぜ全国トップクラスの進学校に躍進したのか。

東大合格者が右肩上がり、3割は都内から通学

「今春、東大アメフト部に聖光出身者が8人も入部して、出身校別では最多になったそうですよ」

聖光の工藤誠一校長はほくそ笑む。東大運動会アメリカンフットボール部「WARRIORS」は1部リーグに属す強豪チームで部員も100人規模、東大では〝最大最強の運動部〟と呼ばれている。メンバーは開成や麻布高校などの出身者が多く、有名選手は学内でスター的な存在だ。三沢英生監督は聖光出身で、工藤校長とは親しい間柄。この話を聞いて感慨深い思いにふけった。

「神奈川の私立男子御三家」と言われてきた聖光。ただ、進学実績では同じカトリック系の栄光学園(鎌倉市)の後じんを拝してきた。1990年代までは東大合格者は上位20位前後だったが、07年にベストテン入り、50人前後に上昇し、栄光を上回るようになった。14年には70人台を突破、19年には93人と過去最多を記録した。

ブルーの棒グラフは各高校の東大合格者数、グレイは現役合格者数

ブルーの棒グラフは各高校の東大合格者数、グレイは現役合格者数

22年の東大合格者数91人のうち現役合格者数は77人(卒業生数は228人)。実に3人に1人の割合だ。現役の合格者数は筑波大学付属駒場高校、灘高校を上回り、開成に次いで全国2位となった。開成は1学年の定員が400人のマンモス校のため、現役合格率では同水準だ。この四半世紀でこれほど見事に右肩上がりの進学実績を上げた男子校は存在しない。神奈川県内の児童は都内の進学校に数千人単位で進学していたが、今や聖光の生徒の3割弱が都内からの通学者、東京からも選ばれる進学校になった。

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