職場でExcelの表を、後先考えずに自己流で作るのは感心しません。ほかの人が理解しやすく、改良やデータ流用が容易になるよう工夫することが大切です。一覧表の作り方から、数値や日付の入力方法まで、守るべきマナーは多岐にわたります。具体的なポイントを7回にわたって徹底解説します。
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日付を記録する表で、「月」や「日」がそれぞれ数値として入力されているケースをたまに見かける(図1左)。しかし、それでは日付データ(シリアル値)としての処理ができず、したければ数式で日付データに変換する手間がかかる。また、記録時の年という前提で「年」を省いている場合、後で何年の日付かわからなくなる。Excelで日付を記録する際は、日付データとして入力するのが基本だ(図1右)。

日付の形式でセルに入力、凝った書式は表示形式で設定
シリアル値とは、1900年1月1日を「1」とし、1日に1ずつ増えていく整数のデータだ。この整数に日付の表示形式を設定することで、見た目が日付になる。実体が整数なので、引き算による日数計算なども可能だ。
日付とおぼしきデータをセルに入力すると、自動的にシリアル値に変換され、入力時の形式に応じて日付の表示形式が設定される。日付データの基本書式は図2左のような形だが、年の表示が不要な場合は入力後に「セルの書式設定」画面で変更できる(図2右)。

Excelが日付だと判断する入力形式は限られており、例えば「令4.10.1」などは日付と見なされない(図3)。この形で入力すると文字列だと見なされ、後述する曜日表示などができない。

ただし、日付データをそのような形式で表示することは可能だ。通常の日付データとして入力した後、「セルの書式設定」画面で「ユーザー定義」の書式文字列を指定すればよい(図4)。
