ドンペリで焼き鳥、レモンサワーでラム 肉堪能の2店

「赤坂 鳥結」のコースは「ドン・ペリニヨンで乾杯」から始まる。右は比内地鶏のムネ肉を皮で包んだ串の「だきみ」

2022年もパワフルに過ごすために、とびきりおいしいグルメ肉は常にチェックしておきたいものだ。仕事の目標を達成するごとに、自分ご褒美においしいグルメ肉で乾杯というのもいいだろう。今回は注目の美味肉食の2店にて実食取材した。コロナ禍ももう3年目、メリハリつけた生活で今年も楽しく乗り切ろう。

まずは「ドン・ペリニヨンで乾杯」が話題の本格焼鳥「赤坂 鳥結(とりゆい)」。系列店にミシュランのビブグルマン(6000円以下と安くてコストパフォーマンスが良い店)掲載店を擁している同店では、料理17品に乾杯酒・ワイン(白3種・赤3種)のペアリングが楽しめる「鳥結コース」(1万8000円)が大人気だ(料理だけのコースもあり)。「ドンペリ付きなのに、この価格はうれしい」とワイン好きのファンが特に多く、グルメな常連客が全体の約4割を占めている。

入店してほどなく、店長の柿崎琴美さんが「寒い中いらしていただきありがとうございます。まずは体の中から温めてくださいね」と最初に提供してくれたのは「本日のお口始め」。見た目が「焼き鳥おでん」のような一皿だ。温かいミニ焼き鳥がたっぷりのだしとともに提供され、うま味が五臓六腑(ろっぷ)に染み渡る。

左が「焼き鳥おでん」のような「本日のお口始め」。右がササミのキャビア添え

体が温まったところに、さっそくドンペリが登場。焼鳥店とはいえ、白いテーブルクロスがセットされた高級レストラン風の店内なので、ドンペリが卓上に置かれると、揺れ動くキャンドルの明かりで妖艶に照らされ、世界が知る超有名シャンパン・ドンペリの豪華な世界を存分に満喫できる。乾杯すると心地よい泡が喉を通り、目を閉じれば、ここは宮中晩さん会か……。妄想が次々と膨らむ。

ドンペリに合わせる「季節の一皿」は、低温調理した軟らかいササミに、キャビアやかんきつジュレが添えられたひと口スプーンの料理。続いて炭火風味が香ばしい「黒さつま鶏 宮崎炙(あぶ)り」。料理に合わせてこの日は、南アフリカのシュナンブラン(白ワイン)が提供された。同店のフラッグシップ串でもある「だきみ」は比内地鶏のムネ肉を皮で包んだ串。ムネ肉とは思えないくらいジューシーで絶品。これらがさっぱりした白ワインと好相性だった。

濃厚なうま味が凝縮された手羽先と砂肝の串には、キレのいいフランス・ブルゴーニュ地方のシャルドネの白ワイン。手羽先は骨抜きしてあるので食べやすく、あらかじめ甘いタマネギに漬け込んで炭火焼きしたものなので、身はプリプリ、皮は北京ダックのようにパリパリとして絶妙なおいしさ。砂肝はローズマリーで風味付けしたもので、弾ける食感がたまらない。

左は骨抜きしてある手羽先、右はローズマリー風味の砂肝

焼き鳥には秋田県直送の比内地鶏や栃木県の銘柄鶏、香鶏(かおりどり)をメインに使用。比内地鶏は雌のみ使用し、150日以上育てて産卵期を迎える直前の一番脂がのっておいしいものを厳選しているという。これらを炭火焼きにする前にひと手間加えて「江戸前焼き」に仕上げ、その独自の技術が絶妙な味わいを生み出し、ワインとのマリアージュを格別なものにしている。あえて串に刺していない焼き鳥もあってこだわり満載だ。

焼き鳥の合間に豚肉が登場する日もある。取材時は北海道の「夢の大地」という豚肉を、すりおろした洋ナシに漬け込んだ串。とても軟らかく、梨の自然の甘みと肉のうま味が一体化して、酸味のしっかりしたドイツのリースリング(白ワイン)で後味すっきり。季節の仕入れ具合により、希少なカモやジビエになることもある。

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ワインは約200種、めくるめくペアリングの世界