6月、ロッテHDの社長に就任した。大学卒業後は旭硝子(現AGC)、日本IBMに勤務し、ファーストリテイリング社長、ローソン社長、デジタルハーツHD社長などを歴任。ファーストリテイリングで一緒に働いた沢田貴司さん(現ファミリーマート副会長)と創業したリヴァンプでは企業再生を手掛けた。その華麗な経歴から「プロ経営者」の1人に数えられる。ラグビーへの理解と経営者の知見を買われて、10月には、2022年1月に開幕するラグビーの新リーグ「リーグワン」の理事長にも就任した。

軽いスーツが好きという玉塚元一さん。鍛え上げた体にグラマラスなストライプスーツが似合う。スーツの生地は軽やかなロロ・ピアーナの「タスマニアン170’S」。ネイビーに幅広なストライプ入り(麻布テーラー、オーダー価格23万9800円~) 時計は「雪白(ゆきしろ)」と呼ばれる繊細な型打ちダイヤルにカラーリングを施した淡いブルーのダイヤルが特徴(グランドセイコー エレガンスコレクション SBGA407、68万2000円) 撮影:筒井義昭

「でも僕自身がそういうキャリアプランを志向してきたわけでは全くありません。僕の40代~50代前半の根本的なモチベーションは『挑戦と成長』で、物事に一生懸命取り組んでいると、縁ができます。ものすごく強烈な人に出会い、向き合わなくてはいけないチャレンジがやって来る。一生懸命やると、また違うチャレンジが来て、それに向き合って、という連続でした」

「一番きつかった」 ファストリでの濃密な7年 

「米国でアントレプレナーに出会い、いつか起業したい、と考えていたころ、(ファーストリテイリング会長兼社長の)柳井正さんにお会いした。ユニクロがまだ年商700億円くらいの時で、強烈な人だな、この人の下でエキスを吸えば、自分でやりたい商売がわかるかもしれない、と思って飛び込んだ。ファーストリテイリングでの仕事は、急成長と急降下を経験するという、一番きついチャレンジでした。商売の原理原則を学ばせていただいた濃密な7年間。そうして沢田さんとリヴァンプを立ち上げました」

リヴァンプのコンセプトは「いろんな会社を元気にすること」。会社に飛び込み、事業計画を見直し、戦略を見直し、組織を見直して、再生していく。ここでも挑戦の連続だ。そのリヴァンプで最初に手掛けた事業がロッテリア。今につながる重光昭夫ロッテHD会長との出会いがあった。

「それ以来、僕の仕事は何かと聞かれたら『ひとりリヴァンプです』と答えています。ローソンでもデジタルハーツでも、1人で突入して、会社を相当良い形にして次にバトンタッチ。ロッテも転換期にいます。韓国のロッテグループに比べると、日本はお菓子を中心に3500億円くらいの商売にとどまっており、まだまだ伸びしろがある。成長戦略を考え直して実行するというわけです。企業が成長し続けないと従業員の給料も上げられないし、投資もできません。新しい成長の芽を見つけるチャレンジをし続けていかないといけない」

アパレル、コンビニ、菓子、デジタルセキュリティー。未知の畑を耕し成長の種をまくためには、まずその土壌を知り尽くすことからはじめる。得意技は「聞く力」だ。

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「70歳で起業」の夢 まだまだ成長