マツダなど自動車や鉄鋼、造船、半導体など重厚長大産業が今も地域の主力ビジネスだ。大手企業は自力でDX化できても、地場の下請け企業はデジタル化も至難の業。そこで広島県は、4月に全国の自治体に先駆けてリスキリング推進検討協議会を発足、地元企業のDX化を支援・促進する体制を整えた。

一方、ひろぎんグループは、銀行から証券、リースと金融業務が広がっている。さらに情報サービスや地域活性化、人事労務など非金融関係のコンサルティング会社を相次いで立ち上げた。

マイナス金利など急激な環境変化で、従来の地銀のビジネスモデルのままではやっていけないといわれる。2020年からスタートした現中計ではひろぎんグループの経営理念から金融という文言が外れ、『地域総合サービスグループ』という言葉に変わったという。

ひろぎんHDデジタル戦略担当の大江さん

大江さんは「重点取組事項としてDXを位置づけ、全社全員で取り組むことを基本方針として、抜本的改革を目指している。グループの全社・全員がDX人材とならなければならない」と強調する。

DX推進責任者など80人を現場に配置

また、特定部門のみがDXに取り組むのではなく、すべての「現場」が主体的に取り組むことが必須であるという。今年度中に80人程度、「DX推進責任者・リーダー」を育成してグループ各社の各事業部門に配置し、事業部門発で新たな業務改善策やビジネスモデルの開発などに取り組む。

全社員でDXに取り組む一方で、専門人材による高度なチャレンジも必要だ。同社には地域の膨大な顧客基盤がある。「例えば高度データ分析への取り組みとして、データサイエンス人材を内製化しているが、AIの解析により、どのタイミングで、どんな顧客がどれほどローンを申し込むのかなどを予測し、マーケティングの最適化を進めることなどが想定できる」(大江さん)という。

次のページ
窓口からコンサル営業に転身