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セイコーグループ会長 服部真二氏

創業家出身でセイコーグループを引っ張る服部真二会長は新卒で入社した三菱商事時代、鉄鋼取引に携わった。行き着いたリーダーとしての信念は「人柄の大切さ」。現場に足を運び部下と顔を合わせる姿勢には、商社マン時代の経験が生きている。

――創業家の一員としてリーダーの意識は昔からあったのでしょうか。

「子どもの頃はスポーツが好きで、例えばスキーのインストラクターになりたいなどと考えていました。しかし現実的に考えると無理だとも思っていました。僕自身、創業家を継ぐという気はあまりなかったけれど、周りはそういう風にみますから。子供なりに感じるところはありました」

――リーダーとしての自覚が芽生えたのはいつですか。

「クロック(置き・掛け時計)の製造会社、精工舎を清算したときです。精工舎は債務超過に陥っていたため、1996年に事業を分割し新会社2社に移管した上で清算するのに経営企画部門のトップとしてかかわりました。その後、次の創造に結びつけるという決断にもつなげるため、1893年に操業を始めグループの精神的な支柱でもあった東京・錦糸町の工場社屋の取り壊しも見守りました」

「事業移管先であるセイコープレシジョンでも、社長として非常に厳しいリストラも経験しました。このとき、トップは時に非情な決断もしなければならないと気付き、リーダーの責任の重さを実感しました」

――新卒入社した三菱商事での経験はリーダーとしての振るまいに影響を与えていますか。

「販売の決め手は人だということです。担当した鉄鋼製品は、どの商社が扱っても値段は大体同じでした。だから、この人のために買ってやろうと思われるような人柄が大事でした。時計とも、販売における共通点はあると思います」

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