50代になるとガタがくる 若者は優秀、年功序列は元凶マネックスグループ社長 松本大氏(8)

松本大 マネックスグループ社長

上司と部下、同僚との人間関係、年功序列による組織の停滞……。会社で働いていると、いろいろな問題にぶつかります。マネックスグループ社長の松本大氏が自身の経験を交え、これらの問題解決の糸口について語りました。

(7)異質に価値あり 人材・考えの多様化がリスク分散に

前回はダイバーシティー(多様性)の話をしました。さまざまな個性やバックグラウンドを持つメンバーがチームを組み、強みや弱みを補い合いながら働くことで、バラバラに仕事をするより大きな成果を出すことができます。それが組織で働く醍醐味ですが、チーム内の人間関係がうまくいかないというのは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。

相手に違和感を感じたら、すぐ会話を

私も外資系証券会社で働いていた時から現在に至るまで、さまざまなケースに直面しました。問題が起きたときにどうするかといえば、これはもう単純明快。当事者同士が直接話すしかないと思っています。

私が心がけているのは、「あれ、ちょっとおかしいな」と思ったらすぐに行動することです。昨年のことですが、当社の幹部クラスの人との関係にふと違和感を感じたことがありました。それは金曜日だったのですが、すぐに「週末に飯を食おう」と誘い、もう一人別の幹部にも来てもらって、3人で食事をしました。そこで互いに思っていることを洗いざらい話してクリアにし、翌週から再び気持ちよく働くことができました。

気づいたら即、話をするというのは、気持ちの問題は時間を置いてしまうと、どんどん固まってしまうからです。一度、ネガティブに固まったものをほぐすのは大変ですが、「ちょっとどうなの?」と思い始めた段階なら修復もしやすい。

ゴールドマン・サックス証券時代にこんなことがありました。あるベテランの女性社員が新しく来た米国人のボスと相性が悪く、私に「大さん、あのボスには我慢ならない。もう限界」と言ってきました。私が「そうか。でもボスも悪い人ではないと思うよ。一度ちゃんと話してみたら?」と言うと、彼女は「大さんがそう言うなら、まあ話してはみます。多分駄目だとは思いますが」と返してきました。

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「近ごろの若者は……」は偏見
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