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オンラインの採用面接の増加はワーママ転職の追い風に(写真はイメージ=PIXTA)

オンラインの採用面接の増加はワーママ転職の追い風に(写真はイメージ=PIXTA)

日経 X woman

コロナ下で、採用面接をオンラインで行う企業が増えています。わざわざ企業に出向かなくても転職活動ができるため、忙しいワーママにとっては追い風です。テレワークや在宅勤務などの働き方の広がりを背景に、より柔軟な働き方を求めて転職をしたいというママもいるのではないでしょうか。転職を考えるなら今が動き出すべき絶好の時機。最新のワーママ転職事情や、ママならではの職務経歴書の書き方ポイントなども紹介します。

フレックスやリモートワーク運用 選択肢が広がった

新型コロナウイルスの流行により、ワーママの働く状況も変化しています。「今の会社で長く働くことに不安を感じている」「緊急事態宣言下でも出社を求める会社に嫌気が差した」と転職を考える人もいれば、「コロナ下で先行きが不透明な時代に動いていいものだろうか」と転職をちゅうちょする人もいるでしょう。

各種データによると、2020年4月の緊急事態宣言時には企業の採用活動が一時的にストップしたものの、20年夏頃からコロナの影響の少ない業界で求人が再開。21年には転職市場の求人状況は、ほぼ例年通りまで戻ったと見られています。

では、ワーママに特化した場合、転職市場は今どのような状態なのでしょうか。

キャリア志向を持つプロフェッショナルなワーキングママに特化した転職サービス「ママリブラ」を運営するmog(東京・渋谷)の金子麻由子さんは「コロナ下でワーママ転職の選択肢が広がり、転職に向けて動いている人が増えていると感じます。コロナ下で、転職希望で登録をする方が増えています」と話します。

「2021年には、多くの企業がリモートワークを実際に運用に乗せ、多彩な働き方を受け入れるようになりました。出社することが基本だった時代には時短でしか働けなかったワーママも、リモートとフレックスタイム制を組み合わせればフルタイム勤務や残業も可能になったため、応募できる求人の幅が広がりました。それを受けて、実際に動いている人が増えている印象です」(金子さん)

コロナ下でも積極的に採用をしている業界・職種は何でしょうか。金子さんは「コロナに影響を受けたサービス業、飲食業は採用を控えていますが、リモートワークができる業界・職種は動きがあります。主にIT業界で、職種としてはマーケティング、カスタマーサービス、ウェブ制作などが挙げられます」

地方在住ながら、在宅勤務制度を利用して首都圏の会社で働くという選択肢も生まれました。「ママリブラ」で、多くのワーキングママの転職マッチングを支援するmogの鈴木伸太朗さんは「夫の転勤で地方に行くことになった方が転職活動を行い、地方に在住しながら都内のスタートアップ企業で採用と広報の仕事をリモートで行っています。転職市場においても、時間と場所にとらわれない働き方を求めることが一般的になってきたと感じます」と話します。

コロナ下でも中途採用を継続している企業は、もともとリモートワークなど柔軟な働き方を取り入れていたという傾向があります。企業に人材紹介や転職紹介を行うKEY ROLE(東京・港)代表取締役の兼吉ともこさんも、企業が柔軟な働き方を進めていることが、ワーママ転職の追い風になっていると話します。

「午前7時~午後11時の間のフレックスタイム制(コアタイムあり)や出社と在宅勤務の選択制、週単位の変形労働時間制を導入する企業が増えました。企業サイドも、働き方の選択肢を増やしていると感じます」(兼吉さん)

採用面接がオンラインになったことも、ワーママ転職を後押ししているようです。

「対面の面接だと1社面接に行くだけでも半休を取らなければならず、分刻みのスケジュールで働くワーママにとって転職活動はハードルが高いものでした。しかしオンライン面接なら、在宅勤務中の昼休みや勤務時間後を利用して、1日に2・3社面接を受けることも可能です。転職を考える人にとって動きやすい状況と言えます」(鈴木さん)

コロナ下のワーママの転職理由は?

「ママリブラ」では前述のとおり、コロナ下で転職希望の登録者数が増えたといいます。「転職したい理由はさまざまですが、本当はフルタイムで働きたいのに、時短勤務をせざるを得ず、そのためにマミートラック的な扱いを受けたから転職を検討、というケースはよくあります。『ワーママでは昇進は見込めない』とはっきり告げられ、より柔軟な働き方と活躍できる場を求めて移りたいと応募される方もいます」(金子さん)

コロナの感染拡大中はリモートワークを推進していても、感染状況が落ち着くと、出社日が増えている企業もあります。在宅フルタイムで働いていたママが、出社を求められ、時短勤務にせざるを得ない、というケースも出てくるでしょう。

KEY ROLEの兼吉さんは「フルリモートで働きたい人、出社と在宅を使い分けたい人、家族との時間も大切にしながらこれまでのキャリアを生かして時短で働きたい人など、仕事に対する考え方に合わせて、柔軟な働き方を選択する人が増えています。必ずしもリモートワークできる会社だけが人気なのではなく、その逆で、長期間の在宅勤務で同僚とコミュニケーションが取れないことにストレスを感じて、出社と在宅を使い分けられる会社に移りたいと希望する人もいます」と話します。

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