2021/10/20

改正民法の施行により22年4月から、成人年齢が18歳に下がります。年金の支払い義務もスタートが18歳に下がるのではないかと思われるかもしれません。ただし、これについては20歳から、という現行制度のままです。

もう一つ。22年4月から、年金手帳が新規発行されなくなります。これ以降に国民年金や厚生年金に加入する方には、基礎年金番号や名前、生年月日、交付日などが明記された基礎年金番号通知書が送付されるようになります。年金手帳の代わりに、年金加入の義務を知るものとなります。

年金保険料、支払い続けることが大事

学生生活を終えて働き始めると、会社員であればその会社の健康保険、年金保険に加入することになり、給料から自動的に掛け金が天引きされます。もっとも、今は終身雇用の時代ではなく、転職も当たり前の時代。時には次の職場へのつなぎとしてアルバイトをする期間があったり、一時的に無職になる時期があったりするかもしれません。しかし、そのような期間でも、先ほど述べたように将来、年金を細く長く、しかも、受け取れる金額はできる限り多く受給できるようにするうえで、なんとか年金保険料を支払い続けていきたいものです。

収入によっては免除、一部免除ということも可能かもしれませんが、きちんと手続きをし、支払えるようになったら追納することも大切です。資産作りという観点では、貯金なども確かに大切です。しかし、貯金は使えばなくなってしまいます。一方、年金は「命がある限り継続的に受け取れるお金」です。だから、しっかりと、保険料を満額支払うことの大切さやその重要性を子どもに伝えたいものです。先々に未納期間が思いのほか増えてしまって、「年金がほとんどもらえない!」といった状態にならないように、今から伝えていきましょう。

横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、これまでの相談件数は2万3000件を突破。著書に『はじめての人のための3000円投資生活』『年収200万円からの貯金生活宣言』など。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰。

「マネー」の記事一覧はこちら