低価格プランも増えたスマホ 子どもに持たせるなら子どものお金

2021/10/6
小学生でもスマホを使う子どもは多い(写真はイメージ=PIXTA)

最近の子どもは、小学生のころからスマートフォン(スマホ)を持っています。高学年になると、多くのお子さんがスマホを持っているように感じます。

スマホを持たせると、SNS(交流サイト)関連のことなどで友人間でトラブルが生じるおそれもあり、「持たせたくない」と思っている親御さんもいらっしゃいます。ですが、対話アプリの「LINE(ライン)」などをクラスの連絡網のように使うこともありますし、コミュニケーションツールを使えば家族間の連絡もスムーズ。そんなメリットを考えて、高学年になるにつれ、子どもにスマホを持たせるご家庭が増えるようです。

もう一つ。スマホに低価格プランが出てきたことも、こうした傾向に拍車をかけています。子どもが持つ携帯端末といえば、少し前までは「キッズケータイ」が主流でした。インターネット利用など機能に制限があり、子どもの居場所を探すサービスをつけても月額利用料は800円ほど。子どもの安全を守るツールが比較的安く利用できます。料金を抑えるという点では、「格安スマホ」と呼ばれる仮想移動体通信事業者(MVNO)のサービスもありますが、2021年に入り、さらに状況が変わりました。大手携帯電話会社が手続きをオンラインとする従来より安価な新料金プランを打ち出したのです。データ通信料を小容量として月額利用料が1000円を切るようなプランも出ています。

私はスマホなどでの通信費にお金をかけることは、あまり意味のないことだと考えています。目的は連絡ツール。今は電話での会話も少ないでしょうし、メッセージをやりとりできれば十分という人も多いです。もちろん通話が多いという人もいらっしゃいますが、自分の状況に合わせ、ブランドにこだわらず、安いプランを利用できるとよいのではないかと考えています。高いプランを使うよりも安いプランを使い、浮いたお金で家族でおいしい食事を楽しむなどした方が良いと思うのです。

そこで今回は、格安スマホを中心に、子どもにスマホを持たせるときには、どのようなことに気をつけるとよいか、お伝えしたいと思います。

子どもには、スマホをどんな風にもたせる?

先ほども述べたように、スマホの料金の選択肢はかなり広がりました。親子で使い方のルールだけしっかりと決めておき、それを守りながら使用してもらう分には、非常に良い状況です。

以前は格安スマホでデータ通信のみの契約として利用料を抑える例がみられましたが、今は通話ができるプランでもかなり安い。今まで緊急電話などができないことを不安に思っていた方も、これなら安心です。

格安スマホの利用料の例を挙げますと、「データ通信2~3ギガバイト(ギガは10億、GB)に音声通話ができる」という契約で800~900円ほどという例も。通話料金は別となりますので、特別な通話以外は無料の通話アプリを利用すると決めておくと、ほぼ基本料金で使うことができてしまいます。かなり使いやすくなりました。

端末も親のお下がりや中古ショップで購入したもので大丈夫です。格安スマホでは、キャンペーンとして事務手数料などの初期費用が掛からない会社もあります。このため、あまり費用をかけずにスマホを持たせることができます。

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子どもが格安スマホを使う、メリット・デメリット