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東京ふしぎ探検隊

悲劇の都営三田線 大手町駅が「大手町」にない理由

2014/4/25

三田線大手町駅は他の路線からやや離れている

東京・大手町には地下鉄の駅が5つある。うち4駅は住所も大手町。しかし都営三田線だけは、住所が大手町ではなく丸の内になっている。どうしてなのか。その理由を調べていくと、駅設置を巡る暗闘が見えてきた。駅の位置や直通運転の相手など、誤算続きの三田線の歴史を探った。

■千代田線との場所取り合戦に敗れる

まずは各駅の住所を見てみよう。

東京メトロによると、丸ノ内線・千代田線・半蔵門線の大手町駅の住所は「大手町1―6―1」、東西線は「大手町2―1―1」だ。これに対して三田線は「丸の内1―3―1先」。三田線だけは、道路を挟んで丸の内側に位置しているのだ。

ちなみにこの住所、メトロは駅事務所の位置、都営地下鉄はホームの中心地点に最も近い出口付近の住所だという。出口が道路上の場合、住所がないため最後に「先」が付く。

丸ノ内線大手町駅ホームから三田線大手町駅は最大595m離れている

乗り換え距離も長い。ホーム上の表示を確認したところ、丸ノ内線から三田線に乗り換える場合、最大595メートルも離れている。これは東京の地下鉄で、同じ駅名間の乗り換えとしては最も長い。

なぜ、三田線大手町駅だけ「丸の内」なのか。一駅だけ離れているのか。「今だから話せる都営地下鉄の秘密」(洋泉社)の著者で、東京都交通局で40年間、地下鉄に関わってきた篠原力さんに裏話を聞いた。

「実は、東京都としては三田線の大手町駅をもっと北側に造りたかったんです。でも千代田線との場所取り合戦に敗れてしまった」

三田線と千代田線は横に並んで走っている(「東京地下鉄道千代田線建設史」より)

千代田線と三田線は同時期にまとめて工事が行われた。日比谷通りの地下に並んで走っている。駅の配置はどうやって決まったのか。

手始めに東京メトロの前身、帝都高速度交通営団が1983年にまとめた「東京地下鉄道千代田線建設史」を調べた。大手町駅の場所について、こんな記述があった。

「駅の配置は両線の駅を並列に設置することが便利であるが、日比谷通りの道路幅員の関係により交互に設置する計画とし、約2kmの並行区間に約500m間隔で5駅設置することとした」

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