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なぜそこまで 現役顧問のスゴイ「孫育て」

「イクジイ」の神髄を見た!(上)

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日経DUAL
 共働き家庭にとって子育てを手伝ってくれる祖父母の存在は大きな存在。子育ての先輩としてアドバイスをくれる祖母だけでなく、最近は保育園の送迎からオムツ替えまでする祖父"イクジイ"(育爺)も増えてきているという。「孫がかわいいから」と手伝ってくれる反面、娘や息子、嫁や婿との子育てジェネレーションギャップを抱える祖父母の本音を聞いてみた。今回は、育児を積極的に行う祖父"イクジイ"の究極の姿をリポートする。

……………………………………………………………………

【祖父プロフィール】
三浦さん(男性、仮名)
 60代半ば。妻と2人で都内在住。メーカー企業の顧問として週5日勤務しながら、近くに住む小1と4歳(年中)の孫(長男の息子たち)の世話をする"イクジイ"。ジムにも週4日通っている。

朝の送迎から保育園の服の管理、帰宅後のドリルまで…育児のほとんどを担う

――毎日お孫さんの面倒を見ていらっしゃるそうですが、普段はどんなことをサポートされているのですか?

三浦さん 「うちから徒歩5分のところに住んでいる息子夫婦の小1(男)と4歳(男)の孫の面倒を見ています。一時期は、2人の保育園の朝夕の送迎をしていた時期もありますが、今は下の子の保育園のお迎えだけ。4時半過ぎに迎えに行き、晴れの日は徒歩、雨の日は自転車に乗せて私の家に戻ります。上の子も小学校が終わると私の家に帰ってくるので、一緒に遊んだり、お風呂に入れたりして、7時ごろに嫁(孫の母親)が帰宅するのに合わせ、うちから徒歩5分の自宅に送っていきます。平日は毎日世話をしていますし、週末も息子(孫の父親)が1日は必ず仕事があるので、孫の面倒を一日見ることもよくあります。嫁と私と孫の4人で出かけることもありますし」

――えっ!? おじいちゃんがお孫さん2人の面倒を一度に見ているんですか!? 体力的に大変ではないですか?

三浦さん 「動きたい盛りの男の子なので、確かにジッとしていることなんてないですよ(笑)。ですから、なるべく外に連れ出したり、一緒に遊んだりします。私も、今はメーカーの顧問ですが、前職は体を動かすことの多いタフな営業職だったので、他の同年代の方よりは体力があるほうかもしれないですね。ここ10年は週4日ジムに通ってキックボクササイズなどのプログラムに参加しています。

保育園や学校から帰ってきたら、まず20分間勉強の時間にしています。私が用意したドリルなどに1、2枚ずつ取り組んで、終わるとおやつ。それから遊んだりお風呂に入れたり。さらに、体操教室やスイミングにも週1回ずつ通っているので、その送迎も私がしています。

お風呂に入れるときに一緒に保育園から持ち帰った服も、子どもが着ていた服も洗濯機に入れて洗って、子ども達には次の日の洋服を着せて家に帰します。上履きも私が洗いますよ。だから、うちと孫の家と両方、同じくらい洋服がありますね。保育園の服のストックの入れ替えなどは私が管理しています」

――えっ! 保育園の服や上履きまで洗ってらっしゃるんですか? 食事も一緒に食べさせるんですか?

三浦さん 「お風呂のときに洗濯機に服を入れる"ついで"ですから(笑)。だから、うちにも洋服のストックが増えていきますよね。妻と私も買ってあげていますし。服や靴がもうきつくなってきたな、というのも嫁より私のほうが先に気付くことも多いですね。そうするとつい『そろそろ買わなきゃな~』と思ってしまいますよね。

孫達がもっと小さいころは、おなかがすいて食事が待てないので、わが家で食べさせていましたが、最近は妻が料理したものを容器に入れて、孫を送るときに届けています。息子から『子ども達が母親と一緒に食事する時間を大事にしてあげたい』と要望があったので、食事は基本的には嫁と孫だけであちらの自宅で食べてもらっています。7時を過ぎることも多いので、子ども達には待たせるのが、ちょっとかわいそうですけどね」

専用"ジジチャリ"を乗りこなし、わんぱく男子2人と日々格闘

――雨の日は自転車でお迎えとおっしゃっていましたが、いわゆる"ママチャリ"に乗せているんですか?

三浦さん 「はい。下の子が保育園に通い始めたときに、2人連れての登園は大変だと思って、電動自転車を購入しました。息子家族の家にも1台ありますが、こちらはジイジ専用の1台でわが家に置いてあります」

――その自転車は、息子さん夫婦からプレゼントされたんですか?

三浦さん 「いえいえ、私が買いましたよ。電動は楽ですし、私からすれば体の小さな若いお母さんたちがお子さんを乗せて走っているほうが、きっと重くて大変だろうな~と思って見ています」

トイレトレーニングや病気の看病も、誇らしい役割

――食事やトイレの世話はどうされているんですか?

三浦さん 「食事は、妻がいるときは妻が作ります。でも、妻もパートで仕事をしているので、いないときは私が作りますよ。子どもの好きなものなんて決まってますから、そんなに難しくないですよ。焼きそば、焼き魚、いため物、チャーハン…。実はね、離乳食も私が作っていたんですよ。まあ、夕飯の残り物とか活用する程度ですけどね(笑)。

生後3カ月くらいから時々子どもを預かっておむつ替えからやっていたので、トイレの世話くらい、なんてことないですよ。今でも、みんなで外出したとき、『トイレ~』と孫達は私のところに来るんです。トイレは、私の担当(笑)。でもね、そういうときに親よりジイジを選んでくれることが、誇らしく感じる瞬間なんです」

――凄すぎます、三浦さん…。お孫さんが病気になったときはどうしていますか? お熱の呼び出しも、三浦さんが行かれるんですか?

三浦さん 「優先順位で言えば、まず私。私がダメなら、嫁→妻→息子の順です。インフルエンザや水ぼうそうなど長期で休む必要が出たときも、その順番で休みを取りながら孫を見ます。まあ、私が一番休みやすい職場ですから、当然ですよね」

――当然…ですか(絶句)。でも、子どもって突然熱を出したりしますよね?

三浦さん 「そうなんですよね。朝、熱が出たときは、もちろん嫁からまず私に電話がかかってきて、私のところに預けに来ます。その後、病院に連れていったり、元気そうなら保育園へ連れていくのも私。昼は平気でも夜に熱を出すことが多いというのも経験から学んだので、今は毎日午後6時に孫たちを検温しています。小児科の病院も7時まで開いているところがあるので、6時に検温して何かあればすぐに連れていけるから。最近は突然の熱も減ってきましたが、それでも毎日続けていますよ」

――毎日、夕方の検温までやってるんですかっ! 小児科情報もしっかり把握されてるんですね。

三浦さん「基本的に病院に連れていくのは私なのでね。診察券や母子手帳は、私の家に置いて私が管理していますよ。予防接種もスケジュール調整して、私が連れていきます」

――母子手帳もお持ちとは! では、お医者さんや保育士さんなどとは、お嫁さんや息子さんより三浦さんのほうが親しいんじゃないんですか?

三浦さん 「自然とそうなりますね。孫の様子が知りたいから保育士さんともお話ししますし、お医者さんとも顔なじみになりました。でもね、孫のおかげで地域になじめるようになったと思ってるんです。私は転勤や単身赴任もあったので、老後を過ごそうと10年くらい前にやっと落ち着いたのが今の土地。子育てをしてきた土地ではないので、孫がいなければ老夫婦2人できっと知り合いもいなかった。でも、孫を通して保育園や地域のイベントに参加するうちに、道を歩いていても挨拶できる顔見知りがどんどん増えたんです。お祭りだって以前は傍観者でしたが、今は山車を一緒に引いたり手伝ったりするようになりました。孫がいなかったら、寂しかっただろうな~」

飲み会も旅行も、孫の予定に合わせて決める

――今でも働いていらっしゃるから、仕事関係の予定もありますよね。会社で残業や飲み会があることはないんですか?

三浦さん 「残業はないですが、飲み会はあります。前職の部下たちと飲むこともあります。でも、みんな私のことを分かってくれていて、7時以降の飲み会しか組まないようになりました。今の会社での飲み会も、仕事後に一度帰宅していつも通り孫の世話をして、7時に送り届けてからまた戻って飲み会に行くんです」

――完全に、お孫さんの予定が優先なんですね。

三浦さん 「はい。まずは、孫の予定。次に仕事。それからプライベートの予定の順番。もうそれは明確です。だから、週4日のジムも孫がいない週末や夜に行くことにしています。だから旅行も行けませんよ(笑)」

――でも、お孫さんもご両親がいるし、旅行くらい行ってもいいのではないですか?

三浦さん 「1度だけ妻と1週間旅行したことがあるんですが、その間に孫が熱を出したんですよ。それ以来、それがトラウマのようになって心配になっちゃうんです。だから、旅行は孫一家が旅行に行くという予定を聞いてから、それに合わせて妻と旅行に行くか、孫一家と一緒にどこかに行くかです」

――本当にお孫さんがかわいくて仕方ないんですね。印象に残っているお孫さんとの思い出を教えていただけますか?

三浦さん 「毎日見ているので、そういうのはいっぱいあってすぐに言えないくらいですねぇ。きっと最初に歩いたのも話したのも、私が見ていたかもしれないというくらい一緒にいます。ただ、今でもすごく印象的で覚えているのが、孫が生後半年くらいのときに真ん丸な目でじーっと私の顔を見ていたこと。いや~、あれはかわいかった。抱いた腕の中で、私の顔を真っすぐに見つめるその表情が忘れられなくてね。ああ~、赤ちゃんってこんなにかわいいのかって思ったんですよ。

それとね、最近、予防接種に連れていったときに、孫が怖さから『ジイジ、ずっと抱いてて』って言ったんです。大きくなってきたとはいえ、かわいいな~と思ってギュッと抱きしめてあげましたよ。こういうのは、毎日見ている特権だと思っています」

この凄いイクジイ、なぜそこまで孫を育てているのか? 三浦さんの心にある現役時代の働き方と、次世代への思いは次回に続く。

(ライター 岩辺みどり)

[日経DUAL2014年5月16日掲載記事を基に再構成]

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