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すご腕パートの育て方

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 出産・育児や介護の負担が重くなりがちな女性にとって、パートは貴重な選択肢だ。めきめきと頭角を現して正社員と同等の働きをみせる人もいて、小売りや金融では戦力化する事例が増えてきた。有能な"スーパーパート"をどう育てるのか。

「お客様が手助けしてほしいと思った瞬間を逃さず対応する」。ユニクロ東京ミッドタウン店(東京・港)で働く遠藤由里子さん(29)。高卒後ユニクロでアルバイトをし、4年前にパートになって今の店に異動した。2年ほど前、レジでミスをして意識が変わった。「売り場づくり、後輩育成、店長代行を全うしてパートを極める」

同社の場合、高卒者はアルバイト・パートから入り、段階を経て正社員の道が開ける。フルタイム勤務の遠藤さんは時間帯により店長代行を務め、売り場のレイアウトにも責任を持つ。これまで4回顧客満足(CS)で報奨され、今はCSリーダーの立場。外国人客が多いため、独学で英語も勉強中だ。

長い専業主婦生活を経て、スーパーパートへの道を歩む人もいる。りそな銀行地域サポート部で店頭フロントアドバイザーとして働く関王子さん(46)がそうだ。首都圏の約30支店を定期的に訪れ、店頭案内係に適切な接客を示す。ソファの配置など、お客様目線で気づいた点は支店統括部長らにも進言。「いろいろな立場の人たちに接客のコツなどをうまく伝えて、喜んでもらうことがやりがいです」

25歳で大和銀行を結婚退社した後、16年間専業主婦だった。子どもが中学・高校受験を終えたころ「人の役に立ちたい」と思い、2009年からりそな銀行世田谷支店(東京・世田谷)でフルタイムのパート勤務を始めた。接客のロールプレーイング大会で評価され、2年前の大会では首都圏代表となったほど。その年に新設された店頭フロントアドバイザーに真っ先に関さんの名が上がったのは、パートの能力をきちんと評価する仕組みが確立されていたからだ。

りそなホールディングスは正社員とパートの人事制度を一本化し、仕事内容やスキルを同じ基準で評価する。同ランクなら時給換算の給与は変わらない。退職金や福利厚生制度は異なるが教育面も正社員と同じだ。

約20年の専業主婦を経て、2年前からスウェーデン家具店「イケア港北」(横浜市)で働き始めた鈴木一江さん(47)。今は8時間を週3日、4時間半を週1という働き方だ。イケア・ジャパン(千葉県船橋市)では社員とパートがパソコンで日々の売り上げデータを閲覧し、協力体制で売り上げをつくる。在庫状況に応じて商品を目立たせたり後ろに下げたりと頻繁にレイアウトを変えるので「多く働くほど、狙いが読めて面白い」と鈴木さん。

主婦パートの能力を存分に引き出すにはどうするか。定評のあるのがしまむらだ。パートの勤務は8時間が3日、3時間半が2日の計31時間。評価は社員と同一基準だ。パートから店長代理へ、そこで店長候補者と認めれば、ゆくゆくは正社員の店長へと道を開く。

ファッションセンターしまむら高坂店(埼玉県東松山市)の店長代理として働く関口恵美子さん(42)も店長候補者の一人。「思い通りに売り上げがあがるときに、やりがいを感じる」。仕事がないときでも近隣の店舗に足を運び、商品の陳列法など参考にできるものはないかとチェックに余念がない。

19歳の息子と2人ぐらし。生活のために福利厚生のしっかりしたしまむらに08年に入社した。店長になれば月収が10万円ほど上がる。年収の面も大きいが「努力次第でチャンスをもらえる会社で、上を目指せて幸せ」と仕事に励む。

「任せられる環境をつくれば、適応して必ず力を発揮してくれる」と栗原正明取締役。象徴的なのが20年をかけて整備したわかりやすいマニュアルだ。分厚い冊子に業務効率やCSなどにつながる様々な策が並び、毎月更新される。全国約1800店の店長の7割がパートからの登用組ということからも、マニュアルの有用度がわかる。

女性パートならではの特長を生かすのが三井不動産レジデンシャルだ。同社で住宅アフターサービス業務を担当する契約社員の横地由佳さん(45)は、「担当を代えないで」と顧客から声が上がるほど人気が高い。住宅を分譲後、設備の不具合などの連絡を受けると、確認や点検をして適切な業者を選定するのが仕事だ。同僚は圧倒的に男性が多いが「住まいの中に入り込む仕事は女性の視点が生きる」(アフターサービス室の加茂野豊室長)。横地さんはサービス業を中心にパートや正社員などさまざまな雇用形態で働いてきた。「今はやりたかった住宅の仕事にかかわれて満足です」

結婚や育児といった人生の局面も、パートでなら働けるという人はいる。女性の力を必要とする企業側に求められるのはやりがいのある仕事と柔軟な環境。ユニクロの遠藤さん、イケアの鈴木さんのように、パートを極め正社員を目指す人もいる。働き方の王道は人それぞれだ。

◇            ◇

業務「正社員と同じ」半数

女性パートは職場の正社員をどう見ているか。厚生労働省のパートタイム労働者総合実態調査(2011年)によれば「同じ業務内容の正社員がいる」という人は約半分。うち約3分の1が「責任の重さも同じ」とみている。正社員並みの仕事をしている自負がうかがえる。

同じ業務内容の正社員と賃金水準を比べると「正社員より低いが納得」というパートが44%で最多だった。勤続年数が長いほど納得していない人は増える傾向にあり、勤続5年を超えると納得派は40%、納得しない派は30%となる。夫の配偶者控除の対象や社会保険の扶養から外れないよう、収入を抑えている人も少なくない。

(福沢淳子、井土聡子)

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