小腹満たす おすすめの夜食
何でもランキング
うどんで体ポカポカ
受験勉強で深夜まで起きていたり、年末の繁忙期で夜遅く帰宅したりすると、小腹がすいて何か食べたくなることもあるだろう。読者に自宅で作る夜食を聞いたところ、麺類や雑炊などの定番からユニークな一品まで多数のレシピが集まった。レシピを専門家に評価してもらい、ランキングすると、体が温まる夜食が上位に並んだ。
ランクインした夜食のうち4つが麺類で、うちうどんが3つを占めた。「そうめんに比べると、季節的にうどんの方が合う」(池上正子さん)点が評価された。
1、2位はいずれもうどんだが、味わいは異なる。1位の豆乳温麺はあっさりとした味わいで、2位のほうとう風みそ煮込みうどんは具だくさんで食べ応えがある。さほど空腹感が強くなければ、食べ過ぎないようにうどんを半玉にするなど工夫したい。
麺類ではラーメンも多数あがったが、胃腸に負担がかかることなどから夜食としての評価は低かった。その点を工夫したのが大根の千切りを麺に見立てたラーメン風大根スープ(3位)。「満腹感があり、ダイエット中の人に向く」(則岡孝子さん)という。
食べてから寝るまでの時間が短い夜食はエネルギーが消費しきれず、体脂肪となりやすい。野菜や海藻、キノコでボリュームを出し、穀物、油は控えめに。夜食で過剰な量を摂取すると翌日朝食が食べられなくなって生活リズムの乱れにつながり、「仕事や勉強がはかどらなくなる恐れもある」(松田早苗さん)。
香辛料などの刺激物は胃の負担になりやすいが、「受験勉強中の眠気対策なら、ショウガやコショウの適度な刺激、フルーツの酸味を活用してもいい」(馬場真佐美さん)。残業で遅くなった場合、佐治信子さんは「午後7時ごろに会社でおにぎりなどを食べ、帰宅後は野菜中心の夜食を軽くとる『分食』がおすすめ」と話している。
「通常の食事」ならラーメンも
読者から寄せられたレシピのうち、夜食向きではないが昼食など手軽な食事としてのおすすめも専門家に聞いた。最も多くの人が評価したのが「しょうゆラーメンのニラダレのせ」。保存瓶にみじん切りのニラ、しょうゆ、オイスターソース、コショウ、トウバンジャン、ゴマ、ニンニクを加えて一晩なじませ、やや多めの水で作ったしょうゆ味のインスタントラーメンにのせる。ニラダレはおかゆやうどんにのせてもよい。
パンでは「アボカドトースト」を推す声も。オリーブオイルを塗ったパンにスライスしたアボカドとチーズをのせて焼く。餅にミートソースとチーズをのせてトースターで焼いた「餅のグラタン」も人気を集めた。
調査の方法 10月下旬、日経生活モニターに手作りのおすすめの夜食とその調理法を聞き、約100品に集約。選者の意見をもとに55品まで候補を絞り込み、栄養バランス、手軽さ、ユニークさなどを基準に順位付けしてもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
池上正子(料理研究家)▽検見崎聡美(「体にやさしい遅めの夜ごはん」著者、管理栄養士)▽佐治信子(管理栄養士)▽滝村雅晴(パパ料理研究家、ビストロパパ代表取締役)▽道家元雄(武蔵野栄養専門学校校長)▽則岡孝子(横浜創英短期大学教授)▽馬場真佐美(栄養ケアシステム研究所代表取締役)▽堀江雅子(ベターホームのお料理教室講師)▽松田早苗(女子栄養大学短期大学部准教授)▽茂木一江(東京ガス「食」情報センター、栄養士)
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