育休中の備え 円滑な職場復帰へ憂いなし

出産後も育児休業を取得して働き続ける女性が増えている。休業中は子どもと触れ合える貴重な機会。育児を最優先すべきだが、職場復帰後を視野に入れて、この間にこそ備えておきたいこともある。仕事と子育ての両立をしやすくする育児休業中の心得とは?
明治安田生命の復職応援セミナー。夫と子どもを伴った参加者も(東京・千代田区の本社で)

「食洗機と洗濯乾燥機、ロボット掃除機はワーキングマザーの“三種の神器”。買いそろえておくことを勧めます」。明治安田生命が育休中の社員を集めて、8月末に開催した復職応援セミナー。先輩ワーキングマザーのアドバイスに、参加者は熱心に聞き入った。

「休み方」で差

ダイバーシティ推進室長の浅野芳一さんは「復帰後スムーズに仕事モードを取り戻す人と復職に難航する人がいる。その差は休業中の過ごし方にあると分かった。うまくいく人は何をしたのか。ノウハウの共有化がセミナーの目的だ」と説明する。

まず大切なのは保育の体制づくり。待機児童が問題となっている今、保育園探しは基本中の基本。無事に希望する園に入れたとしても、備えは足りない。子どもが急病になったり、残業しなければならなくなったりしたらどうするか。自宅近くでどんな保育サービスが利用できるのかを調べられるのも、時間に余裕のある育休の間だ。

営業教育部の橋本和哉子さん(32)は復職応援セミナーに先輩ワーキングマザーとして参加した。2011年7月に出産し、今年4月に職場復帰。両親は現役で働いており、子育ては頼めない。その代わり、地域の保育サービスを育休中にとことん調べた。「病児保育もファミリーサポートも事前登録が必要だったので早めに済ませた。病児保育は念のため2カ所に登録。子どもを連れて実際に行ってみて、自宅からどのくらい時間がかかるかも確認した」と話す。

丸紅は復職3カ月前の人事面談を義務付けている。面談で必ず確認するのが家事・育児の役割分担を夫婦間で調整できているか否か。休業中は妻が家事・育児を一手に担いがちなので育休をきっかけに分担バランスが崩れてしまう夫婦は案外多い。そのまま復帰すると、仕事と子育ての両立は難しくなるからだ。

今年4月に育休から復帰した法務部の林映理子さん(34)は、共働きで子育て中の先輩夫婦を年初に自宅に招いた。そこで“イクメン”の日常をそれとなく聞かせ、役割分担を話し合うきっかけにした。「保育所の送りは夫、迎えは私だけど、残業がありそうな日は臨機応変に対応する。食事は宅配を活用するなど、家事の省力化を図ろうと具体的に細部まで決めた」

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