女性に人気のおしゃれなネーム印　デザインが45種類

シヤチハタが2016年1月に発売した、カラフルなキャップレスタイプのネーム印「おしゃれスタンプ キャップレス」の売れ行きが好調だ。発売当初は想定を上回る引き合いがあり、品不足気味になったほどだという。女性好みのおしゃれなデザインと、インキ内蔵で朱肉不要、なつ印時に自然にシャッターが開閉するためキャップを外す手間がなく、片手でスマートになつ印できるといった手軽さがヒットの要因だ。

デザインは3タイプ、合計45種類と豊富。アクリルの本体の中に和紙を収めた特殊加工の「和柄」、花柄などおしゃれで色鮮やかなデザインの「洋柄」、ネイルアートを施したデコラティブな「ネイル」を、それぞれ15種類ずつ用意した。発売直後から、落ち着きのある「和柄」がよく売れているという。

シヤチハタは主力商品である「ネーム9」において、ボディデザインを着せ替えて楽しめる「ネーム9着せ替えパーツ」を2010年10月から販売してきた。2014年11月には、女性をターゲットに、さらに華やかでキラキラと輝くデザインに着せ替えられる「ネーム9着せ替えパーツ デコスタイル」を発売。高い人気を得ている。

今回の「おしゃれスタンプ キャップレス」は、これらの商品の延長線にある。キャップレスでより便利に、さらに使っていてワクワクするような商品を、ということで開発した。

シンプルかつ華やかなデザインを求め、絵柄に合った本体の色にこだわった。特に、和柄のゴールドの部分は、品のある質感を出すために何度も色調整をした。社内で金型を製作、修正できる技術を持っており、設計プロセスで細部の調整を素速くできた。

印鑑の分野ではいちはやくカラフルなデザインの商品が広がり、自分用としてだけでなく、結婚祝いや就職祝いなどのプレゼントとして女性の支持を得ている。シヤチハタはより手軽に使えるキャップレスタイプのネーム印に、一気に45種類ものデザインを投入。20代～30代の女性市場で存在感をアピールしている。

（日経デザイン　花澤裕二）

［日経デザイン 2016年4月号の記事を再構成］