ノートパソコン+液晶で簡単2画面ライフの勧め

日経PC21

ノートパソコンのディスプレーは解像度こそ高いが、サイズは10~15型クラスと小さいものがほとんど。安価な21型クラスの液晶ディスプレーを追加するだけで、情報量が増えるだけでなく、文字などが大きく表示されて見やすくなる
ノートパソコンのディスプレーは解像度こそ高いが、サイズは10~15型クラスと小さいものがほとんど。安価な21型クラスの液晶ディスプレーを追加するだけで、情報量が増えるだけでなく、文字などが大きく表示されて見やすくなる
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パソコンで1つしかソフトを起動しない人は少ないだろう。一方で画面の広さは限られており、すべてを一度には表示できない。ウインドウを切り替えたり動かしたりしてやりくりしている。こうした煩雑な操作をせずに済む広い画面を実現するのが「デュアルディスプレー」だ。

非常にメリットが大きいデュアルディスプレーだが、「2台も液晶を買うのは無理」と思う人もいるだろう。だが、安心してほしい。ノートパソコンに2万円程度の安価な液晶ディスプレーを追加するだけで、デュアルディスプレーは実現できる。

端子の種類と規格に注意

液晶ディスプレーを追加するには、パソコンが映像出力機能を備えている必要がある。規格の違いなどにより、端子には多くの種類があるので、購入前に確認しよう。同じ規格の同じ端子同士でつなぐのが基本だが、標準端子とミニ端子の違いは、対応ケーブルを用意すれば問題ない。パソコンとディスプレーのいずれかが古いなどの理由で同じ規格同士でつなげない場合は、変換アダプターを使う手もある。例えばHDMIとDVIは、変換アダプターで相互に変換できる[注]。

[注]変換アダプターを介して接続すると、伝送できる信号が制限されることがある
映像端子には多くの種類がある。デジタル信号の規格にはHDMI、DisplayPort(ディスプレーポート)、DVIの3種類があり、さらにDVI以外は標準より小型の端子もある。ノートパソコンではHDMIとミニディスプレーポートの採用例が多い。アナログRGBは減ってきた
パソコンと液晶ディスプレーは同じ規格の端子同士でつなぐ。ただしHDMIとDVIは、パソコンに液晶と同じ端子がなくても、変換アダプターで接続できる。ディスプレーポート用の変換アダプターも存在するが、一般的ではない

ノートPC+液晶なら場所もコストも最小限

ノートパソコンの液晶ディスプレーは、モバイル向けなら10~13型クラス、据え置き前提のモデルでも14~15型クラスが一般的。これに21型以上の液晶ディスプレーを追加すると、画面を広く使えるだけでなく、文字や細かなアイコンが大きく表示され、見やすくなるのもメリットだ。

追加の手順はとても簡単。ノートパソコンとディスプレーを映像信号ケーブルでつなげばよい。ここでは一般的なHDMIで接続した。液晶ディスプレー側に映像信号を検出する機能があれば、自動で表示が切り替わり、すぐに画面が映るはずだ。自動切り替えの機能がない場合は、つないだ端子の表示に手動で切り替える。

液晶ディスプレーを増設するのに難しい手順はない。対応ケーブルでつなぐだけだ。今回はHDMIケーブルを使った。こちらはパソコン側
ディスプレー側にもHDMIケーブルを接続する

次にデュアルディスプレーの表示設定をする。ノートパソコンのキーボードには、表示設定のショートカットキーがあるものが多い。今回使用した富士通の「ライフブック AH77/S」では「Fn」+「F10」キーでディスプレー設定を呼び出せる。こうしたキーがなくても、「ウィンドウズ」+「P」キーでも同じ画面が開く。

液晶ディスプレーをつないだら、デュアルディスプレーの表示モードを設定する。多くのノートパソコンは、表示モードをキーボードで切り替えられる。この例では「Fn」+「F10」キーだ

表示設定は、ウィンドウズ10と8.1では画面右側に、ウィンドウズ7では画面中央にメニューが現れる。4つある選択肢のうち、デュアルディスプレーに使うのはデスクトップを拡張して使える「拡張」設定だ。

メニューから表示モードを選択する。ウィンドウズのバージョンによって表示は異なるが、内容は同じだ。「拡張」と「複製」のほか、どちらか一方の画面だけを使うことも可能。画面はウィンドウズ10の場合
ウィンドウズ7の場合

ディスプレーアームでもっと見やすく

追加する液晶ディスプレーが1台だけとはいえ、それなりのスペースは必要だ。スペース効率の高い置き方を追求するなら、ディスプレーアームを使ってみよう。

グリーンハウス GH-AMCD01(直販価格:1万789円、税込み) 補助機構:ガススプリング 取り付け:Cクランプ、グロメット 耐荷重:3kg~7kg

普通ならディスプレーはパソコンの横に置く。ディスプレーアームを使うとスタンドが不要になるので、パソコンが比較的小型なら、パソコンの上にも配置できる。横のスペースが不要になり、机の上を広く使えるメリットもある。しかも、正面を向いたまま作業できて楽だ。

ディスプレーアームは「VESAマウント」と呼ぶ規格に準拠している。液晶ディスプレーにこの規格に合ったねじ穴があれば、取り付けられる。取り付けたディスプレーは、アームを動かして位置を調整する。

ディスプレーの背面。アームの取り付けにはVESAマウント規格のねじ穴を使う。ディスプレーが対応しているか確認しておこう
アームに液晶ディスプレーを取り付けたところ(ディスプレーのスタンドは外している)。高さや上下左右の角度を無段階で調節できる。液晶の下にノートパソコンを置けるので省スペースにもなる

今回使用した「GH-AMCD01」は、ガススプリング式と呼ぶ補助機構を内蔵している。これにより、重さが3~7kgある液晶ディスプレーでも、小さい力で動かせる。手前に引き出したり、上下に動かしたりするのも簡単だ。レバーで固定する製品より少し高価だが、使い勝手はこちらが良い。

ウェブサイトが読みやすい縦長もお薦め

ディスプレーアームの使い方でもう一つお薦めなのが、縦向き配置だ。ウェブサイトや長い文章など、縦に長いコンテンツがとても見やすくなる。通常の横向きにしたいときは、アームで回転させればよい。

ニュースやブログなどのウェブサイトは縦長のレイアウトが多い。液晶ディスプレーを縦にして使うと、一度に見られる情報量が増えて便利だ

ただし、ディスプレーを縦にしただけでは、画面が90度回転してしまい、正しく表示されない。ウィンドウズの設定で縦向きに変更しよう。「縦」は反時計回り、「縦(反対向き)」は時計回りに90度回転する。どちらでも構わないので、ケーブルの取り回しなどで、向きを決めればよい。

ディスプレーを縦置きするには、画面の向きを変える必要がある。ウィンドウズ10ではデスクトップを右クリックしてメニューからディスプレイ設定を選び、「向き」のプルダウンメニューで縦向きに変更する

(スプール 宮川泰明)

[日経PC21 2016年4月号の記事から再構成]

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