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スタイリッシュでLTE搭載 新バイオノートの魅力

戸田覚の買うか買わぬか思案中

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日経PC21

VAIO(バイオ)から11.6型液晶を搭載する新しいモバイルノート「バイオS11」が登場した。最大の特徴は、LTE対応のマイクロSIMスロットを搭載するモデルを用意していること。盛り上がりを見せている格安SIMを取り付けられるパソコンなのだ。さらに、単に取り付けられるだけではなく、アンテナの最適化などで、より通信性能を高め、仕事の現場で活用できることを狙っているという。今後は、クラムシェルタイプのノートパソコンでもLTE対応がトレンドになるのだろうか?

樹脂製

とはいえ完成度の高い本体

同社のモバイルパソコンの中でも、バイオS11は液晶がひと回り小さい11.6型で、かなりコンパクトだ。ビジネス向けのモデルと位置付けており、常にかばんに入れておけるコンパクトさと軽さを追求している。

外観は、最上位モデルの「バイオZ」を小さくしたようなデザインだが、本体はバイオZで採用しているアルミやカーボンではなく、樹脂製となっている。樹脂製のボディーを採用することで、電波の通りをよくして、無線LANやLTEの感度を向上させるのが狙いだ。また、コストを抑える意味合いもあるのだろう。

「金属ボディーに比べると、間違いなく通信の感度は良いはず。コストダウンももくろんでいたが、塗装にこだわった結果、金属ボディーとあまり変わらなくなってしまった」(VAIO バイオS11 プロダクトマネージャーの花村英樹氏)

天板などの剛性感は文句なしで、また塗装の仕上げが美しいので樹脂製とは思えない完成度だ。底面が無塗装のシボ仕上げになっているのがやや安っぽく感じるが、これは、机とこすれて底面に傷が付かないようにするためだという。さすがにバイオZほどの高級感はないが、まあ、満足できるだろう。

重さは、LTE対応モデルで940gとなっており、日常的に持ち歩いても負担は少ない。とはいえ、最近では1kgを切っているモデルも珍しくなく、13.3型で900g程度の製品も登場しているので、「妥当な軽さ」といったところだろう。

本体はコンパクトで、かばんの中で場所を取らないだけでなく、カフェや新幹線の小さなテーブルの上で場所を取りすぎることもない。

ノングレアで明るい液晶

液晶は、11.6型と小型携帯ノートにはよく見られるサイズだ。解像度はフルHD(1920×1080ドット)なので、人によっては文字が小さく感じるかもしれないが、見づらければOSの機能で拡大すればよい。

横縦比は16対9で、実際に使ってみると縦方向が狭く感じる。16対9の横縦比は、クラムシェルタイプのノートパソコンでは一般的だが、タブレットにもなる2イン1タイプでは、16対10や3対2などの縦が広いモデルも増えている。僕も普段は16対10のモデルを使っているのだが、それに慣れると、どうしても狭い印象を受けてしまうのだ。

液晶はノングレアで映り込みが少なく、輝度も500カンデラ/平方メートルを超えているというだけあって明るくて美しい。明るさはオーバースペックと感じるかもしれないが、日中の屋外で使う際には明るいほど好ましい。

ちなみに、液晶はタッチ非対応だが、仕事用ならこれでいい。ウィンドウズ10になってから、タッチ操作の必要性は下がっていると思う。

LTEは一度使うと手放せない

僕は、これから携帯ノートを買うなら、必ずLTE対応のモデルを選ぶ。また、仕事で持ち歩く人には強くお薦めしたいと思っている。特にバイオS11の場合、LTE対応モデルと非対応モデルの価格差が約1万円と小さいのが魅力だ。

最近はファストフード店やカフェなど無線LANが利用できるスポットが増えており、またスマートフォン(スマホ)のテザリングで事足りると感じている人もいるだろう。だが、一度LTE対応のモバイルノートを使ってしまうと、もう元には戻れなくなる。

何より、いちいち接続する面倒さがないのがいい。最近は、「グーグルドライブ」など、オンラインのサービスを使ってファイルを共有したり、共同で仕事をする場面が増えている。そんなときに、いちいち接続作業をしなくてもいいのはとても楽だ。また、打ち合わせの現場で「今接続していますから、ちょっとお待ちください」といった釈明も不要になる。時間の有効活用という意味でも、素晴らしく役立つのだ。

それだけでなく、スマホのテザリングでは、スマホのバッテリー消耗が激しすぎるという問題もあった。パソコンのバッテリーが長持ちするだけに、先にスマホが使えなくなって困ってしまうのだ。

同社ではオリジナルのSIMも販売している。1年プランでは、32GB分の高速データ通信が付属して1万2744円(本体同時購入の場合)、3年プランでは128GB分の高速データ通信が付属して3万2184円となっている[注]。どちらも最大通信速度200kbps(ビット/秒)の「基本通信モード」は使い放題。普段は低速な基本通信モードにして容量を気にせずにメールのチェックなどを行い、必要に応じて高速通信モードに切り替えて使えばよい。

[注]価格は取材時の2016年1月上旬時点のもの。最新の価格はhttps://vaio.com/products/acc/SIM/ を参照

ただし、ちょっと気になる点もある。例えば、3年プランを購入して、半年で高速通信モードを使い切ってしまった場合だ。残り2年半を低速な基本通信モードだけで利用するのは厳しい。この問題は同社も理解していて、有償の容量チャージを検討中とのことだ。

バイオS11には、オリジナルSIM用にユーティリティーソフトが搭載されており、LTEの開通設定も非常に簡単だ。このソフトを使って容量制限のある高速通信モードと、使い放題の基本通信モードを簡単に切り替えられるように工夫されてもいる。

HDMI出力端子がない

ビジネス向けの携帯ノートとしては、かなり出来が良いのだが、拡張性で気になる点が1つある。アナログRGB出力端子や有線LAN端子を搭載するのは妥当なところだが、HDMI出力端子を搭載していないのだ。最近は、応接室などでのプレゼンでテレビにつなぐことも多く、また、外部ディスプレーへの接続でもHDMIを使うケースが少なくない。なぜ、搭載しなかったのだろうか。

「その点は、社内でも相当に悩み、難しい判断だった。まず、この本体サイズだと2つの端子は入らない。そのうえで、アナログRGBとHDMIを取捨選択した結果、仕事で必要性の高いアナログRGBを残すことになった」(同社商品企画部商品企画担当の黒崎大輔氏)

確かに僕もどちらか1つといわれたら、アナログRGBを選ぶだろう。ただ、これから4~5年は使う携帯ノートを買うと考えると、HDMIも必須だと思う。今後の利用率はアナログRGBが下がり、HDMIが上がることは間違いない。この点はよく理解して購入してほしい。

そのほかの拡張性は合格だ。USB端子は3つ用意し、うち1つはUSBタイプCだ。こちらは本体の充電もサポートしてほしいところだが、現時点では時期尚早とのことだ。サードパーティー製のアダプターが登場したときに動作や安全性の保証ができないので、今回は見送ったという。

キーボードはやや窮屈

本体サイズが小さくなれば、当然キーボードの入力性にもしわ寄せが及ぶ。キーが小さくなると同時に、キーピッチも狭くなり、打っていて窮屈に感じるのだ。

入力については人によって好みが分かれる部分だが、16.95ミリというキーピッチは、打っていて指が狭苦しく感じる。慣れればある程度解消はされるだろうが、18~19ミリピッチに比べると打ちづらいことは間違いない。また、ストロークが1.2ミリしかないために、打鍵感もいまひとつだ。

同じコンパクトなノートパソコンでも、本体の幅ギリギリまでキーボードを配列しているモデルも少なくない。バイオS11は、キーボードの両脇にけっこうなスペースがあるのだから、キーボードを本体の端まで配置できなかったのだろうか。

「本体を厚くすると可能だが、アナログRGBなどの端子類を配置しつつ、本体を薄く設計すると、どうしても、キーボードの両脇にスペースが必要になる」(花村氏)

液晶の額縁が太いのも気になったが、実はキーボード脇のスペースとサイズを合わせていて、キーボードが液晶面に当たって汚れるのを防ぐためだという。聞いてみれば納得の理由だが、やはりキーピッチはもう少し広いほうがよいと思う。

本体のサイズを考えるとキーの配列は上々だ。矢印キーは下がっていないが、周囲に空きが設けられているので使いやすい。気になるのはスペースキーが小さいことくらいだ。

また、タッチパッドのボタンが独立していないのも、個人的には少々残念だ。さすがにこのサイズでボタンを独立させると、パッド自体が小さくなりすぎるとのことだが、そこはなんとか工夫してほしかった。

LTE搭載に太鼓判、できればもう少し安く

 LTE対応の携帯ノートは、実際に使い込んでみると間違いなく便利だが、現状では、対応モデルは非常に少ない。そうした中、LTE対応にこだわったバイオ S11には太鼓判を押したい。入力性などに辛い点を付けたが、これは本体サイズが小さいために致し方ないところ。最大の欠点はHDMI出力端子がないことだろう。ここだけは注意が必要だ。
 今回紹介した店頭モデル以外に、「VAIOストア」でカスタマイズして購入もできるが、コアi3のエントリーLTEモデルで14万円台前半、コアi5にすると15万円台半ば(どちらもオフィスなし)。もう2万円安ければ、さらに魅力的なのだが、スタイリッシュなLTEモデルを狙っている人にはお薦めだ。
戸田覚(とだ・さとる)
 著書が130冊を超えるビジネス書作家。年間300機種以上を評価する、パソコン批評の第一人者でもある。そのキャリアは20年近くに及び、ユーザーの視点で、パソコンの良し悪しをずばり斬る。

[日経PC21 2016年3月号の記事から再構成]

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