USJのVRライド 360度途切れぬ異空間品田英雄 日経BPヒット総研上席研究員

動きと映像がうまく同期したUSJ「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」
動きと映像がうまく同期したUSJ「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」

「すごいアトラクションだから早い方が良い」と勧められ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)に行ってきた。今年は仮想現実(VR)元年と言われるが、実際の体験者は少ない。それが誰にでも楽しめるようにしたのが、期間限定イベント「ユニバーサル・クールジャパン2016」に登場した「きゃりーぱみゅぱみゅXRライド」だ。

(1)お客がすごい 行ったのは平日の午後、長い列は圧倒的に若い女性たち。「きゃりーが“かわいい”を作る秘密工場へ案内すると…」というアトラクションを満喫しようと、口を大きく見せる化粧や広がったスカートなどきゃりー風の格好をしている人が並んでいる。

(2)演出がすごい 簡単な説明の後、2人掛けコースターに乗り込む。ゴーグルを装着してポップな色調の「工場」に進むと、内部は上下左右、360度の映像が広がる。頭を振っても途切れない。響き渡る音楽はきゃりーやパフュームを手掛ける中田ヤスタカのオリジナル。映像は「永遠の0」や「3丁目の夕日」をヒットさせた制作会社ロボットと作った。踊るきゃりーは本人のようだがCG。パフォーマンスキャプチャーで本人からモデリングしている。

(3)技術がすごい 進んで行くとレールと映像が極めてうまく同期していることがわかる。200メートルの高さを落ちたかと思うと、空中へ跳ねあげられる。そのスピード感と重力感は想像以上。VR単体で味わうのとは全く違う迫力で、ミュージックビデオの中に登場したような没入感だ。

あっという間に終了。一度では情報量の多さを味わい切れない。リピーターが多い理由がわかる。世界初のVRを使ったライド。XRはVの先を行くとの意味だ。VRを実感でき、仕事のヒントがあり、市場調査ができる。

日本のエンターテインメントブランドが一堂に会するこの催し。15年の前回は11カ国36媒体の海外メディアも駆けつけた。大量の血しぶきを浴びる「エヴァンゲリオン」の4Dアトラクション、昨年満足度98%を記録した「バイオハザード」のリアル脱出ゲームも楽しい。今年は6月26日まで。早く行った方がいい。

エンタメ!連載記事一覧