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働く女性の「産み時」はいつ?

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出産は女性のキャリアの大きな転機となる。「授かったときが産み時」と分かっていても、キャリアと両立しやすいタイミングに産みたいという女性は少なくない。20代での出産か、管理職になってからの出産か。仕事との両立について取材した。

体力のある20代のうちに

みずほ銀行の吐師(はじ)悠子さん(34)は、大阪・難波支店に勤めていた入社3年目、27歳で長男(7)を産んだ。1年間の育児休業を取り復帰を目前にした2009年夏、第2子の妊娠が判明。復帰を見送った。2年半の育休中は、「焦りと不安ばかり。同期と比べ自分だけ成長できていないと感じた」。

次男(5)が1歳になった11年2月に復帰した。短時間勤務でペースをつかむと、3カ月目からフルタイムに切り替えた。渉外部門で経験を積み、12年11月に東京の町田支店に異動になった。現在は30社ほどを担当する。7月、課長代理に昇進した。「20代での長い育休をハンディだと思っていたが、頑張ればギャップは埋められる」と話す。

サントリービールの川嶋拓恵さん(32)は名古屋支社で営業をしていた29歳のとき長男(3)を産んだ。1年半の育休を経て復帰の際、希望していた東京への異動がかなった。仕事はプレミアムモルツのマーケティング担当。「社を代表するブランドの仕事と育児を両立する自信がなく、不安で仕方なかった」

復帰すると「やるしかない」と気持ちを切り替えた。業務に優先順位をつけ、打ち合わせを効率化。月1~2回は在宅勤務制度を活用する。20代で出産して良かったと感じるのは「断然、体力面」。それでも自身や子供の健康管理のため「毎日自炊」「週末は不必要な遠出はしない」などのルールを持つ。「制約がある中でも最大限の力を発揮できるよう工夫するしかない」

旺盛な体力や妊娠のしやすさは20代のメリットだ。加えて「2人目、3人目を産みたいのなら、最初の出産は早いほうがいい」と東京医科歯科大学助教の有馬牧子氏は指摘する。一方でキャリアとの関係では、「出産までに仕事ぶりを周囲に認められ、『戻ってきてほしい』という人材になっておきたい」(有馬氏)。リクルートワークス研究所の石原直子氏は「20代で産むなら、短い期間でもしっかり仕事をこなし、意欲を示しておくこと。復帰後は、実績や周囲からの信頼の貯金が少ないことを自覚して、『あと一歩頑張る』姿勢が重要」と話す。

仕事力ついた管理職時代

「産休に入るまでに、今抱えている重要案件はほぼ終わる。目の前の仕事をしっかりやろう」。日産自動車の市場調査部門でキャリアを積んできた河口綾乃さん(41)は管理職に昇進した3カ月後、妊娠が分かった。13年3月に38歳で長男(2)を出産した。

管理職として自信をもって仕事に戻るために目指したのは、「新年度が始まる4月にフルタイムで復帰すること」。育休中は保育園探しや育児サービスの情報収集に取り組み、14年4月に復職した。「出産前から常に効率を意識して働いてきたので、出産後も仕事の仕方は変わらない」。現在は3人の部下を持つ管理職として、世界の顧客のトレンド分析の指揮を執る。

キャリアを積んでからの出産は復職や両立が円滑にいきやすいと有馬氏はいう。さらに「自分への自信が育児に際しての心のブレの支えになる、経済的に安定していることが多いといった利点もある」と指摘する。

ユナイテッドアローズの執行役員、山崎万里子さん(42)は8月に長男を出産、11月にスピード復帰した。

昨年末、妊娠が分かると、抱えていた案件を洗い出し、それぞれ部下を指名して引き継ぎをした。「私の仕事を渡すことで部下は成長の機会を得て、自分は復帰後新しい仕事に挑戦できる。会社にとってプラスだと思った」

11月復帰を目指したのは「翌年度の事業計画の議論が始まるタイミング」だからだ。産休に入ると同時に保育園探しを始め、実家への支援依頼など両立体制を整えた。体力維持のため妊娠9カ月まで区民プールで泳ぎ、出産2週間後からストレッチを始めた。

復帰後は午前9時半に出社して会議や打ち合わせをこなし、午後5時に退社。子供を寝かしつけたあと深夜0時から2時まで、自宅でメールや企画書作成などの仕事をする。

自身の出産を「体力面、授かる確率、ハイリスク出産だったこと以外はいいことだらけ」と振り返る。「40代出産をキャリアのピークアウトにつなげないためには、量ではなく質で評価される仕事の仕方に変えることが重要だと思う」

遅い昇進、キャリア展望に壁

出産年齢は高くなる傾向にある。2014年の第1子出産年齢は平均30.6歳。1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率を年齢別にみると、05年には30代前半が20代後半を上回り、出生数は30代前半が最も多い。「不妊治療を経て30代後半以降に出産する女性も増えている」と東京医科歯科大学の有馬牧子助教は指摘する。

一方で、キャリアアップと出産・育児の両立のハードルは依然高い。独立行政法人、労働政策研究・研修機構(東京・練馬)の調査では、女性管理職のうち既婚で子供がいる人は3割程度にとどまる。「日本企業では女性がキャリア展望を持ちづらい」と学習院大学の脇坂明教授は指摘する。「日本は欧米に比べ昇進年齢が遅いため、管理職選抜のタイミングが第1子出産後になる場合が多い。その結果、昇進を希望しない女性が増える」。昇進慣行は変えられなくても、「出産前の段階で女性に配置転換を含めた重要な仕事を経験させ、仕事への意欲を高めることが有効だ」。

長期の育休取得や短時間勤務で責任ある仕事が与えられなくなる例もある。リクルートワークス研究所の石原直子氏は「育児中の社員に対する一方的な『配慮』で期待値を下げるのをやめることが重要」と話す。

(女性面副編集長 佐藤珠希)

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