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旅を通し、大きな声であいさつできる子に育てる

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日経DUAL
「自分はできる」「やれば大丈夫」というように自分を信じることができる子どもは、困難を克服し、多くを学び、力を発揮します。自己肯定力は能力を伸ばすうえでの礎。子どもの「根拠のない自信」を育むには、親子のコミュニケーションこそが大切です。今回は、旅を通して自己肯定力を高め、子どもの興味・関心を広げるために親ができることの具体的なヒントを紹介しましょう。

小さな子には社会のマナーやルールを目標に

家族旅行では、その旅における各人の目標や役割を定めてみましょう。未就学の子どもなら、「公共の乗り物で静かにする」「あいさつを大きな声でする」「荷物は自分で持つ」など、社会のルールやマナーで構いません。時間と場所が区切られる旅では小さな目標を設定しやすく、それをクリアすることで達成感や充実感を得られます。

この成功体験の積み重ねが、「やればできる」「できると楽しい」という自己肯定へつながるのです。

その際、気を付けたいのは「なぜそうしなければいけないのか」という理由を説明し、子どもが納得して行動できるようにすること。さらに親は自らが手本となり、子どもが達成できたときには褒め、努力についても認めることが肝心です。

公共機関での移動については、「子どもが騒いだらどうしよう?」と頭を悩ませるママ・パパの声が多く聞かれます。でも子どもに「静かにしようね」と言いつつ、親はスマートフォンに夢中ということはありませんか。子どもだって移動中は暇を持て余しますから、これでは納得いきません。

移動時は親子のコミュニケ―ションを深める場として捉え、一緒に本を読んだり手遊びをしたり、景色や旅先のことを話したりして過ごすのが理想的。一緒に過ごすことでマナーが身に付き、子どもの成功体験となり、さらに親子の絆も深まります。スマートフォンも、こういった親子のコミュニケーションツールとして活用するのはいいですね。

競争やクイズにして楽しく学べる目標の設定を

小学生になったら、年齢に応じて責任感や自主性を育むような役割を与えましょう。

わが家では、電車の乗り換えを調べて到着までの道案内をする「案内係」、お土産を購入するときに予算内に収まるよう管理する「予算係」、美術館や博物館では、見たいものを他の家族メンバーに聞いてチェックして館内を引率する「ナビゲーター」と、年齢に応じた様々な役割を持たせるようにしました。

頼られることで責任感が育まれ、うまくできると達成感を味わえます。たとえ結果が十分でなくても、努力を認めて「どうやったらよかったのか?」「何がいけなかったのか?」を一緒に考えることが生きた知恵になります。

学習に役立つ目標の設定もいいでしょう。私たちが姫路城を訪れたときには、家紋をいくつ探せるか親子で競争し(※姫路城は初代の池田家のほか、歴代城主の家紋が色々な所に残っています)、吉野ヶ里遺跡では火おこしや勾玉(まがたま)作りなど、古代の体験をすることを目標に出かけました。

これらを通して想像力が必要な歴史を身近に感じ、後々の勉強でも大いに役立てることができました。

収穫体験も、野菜や果物などが実る様子を観察できるだけではなく、周りの風景や気候までをも一体に感じることができ、それは植物の勉強で役立ちます。博物館などを訪れた際には、見学後に互いにクイズを出して勝敗を競うということもしました。これは子どもが興味を持って展示物を眺め、面白いものを発見するきっかけになります。

ほかにも、学習で子どもが興味を持ったこと、反対に苦手なことをテーマに、実体験で楽しみながら学べる目標を設定するといいでしょう。

忙しい日常から離れる旅で、子どもの「なぜ?」に向き合いたい

旅先では、自然や文化・歴史など、様々な「本物」に出合うことができ、この出合いこそが旅育の醍醐味と言えます。この旅先での本物体験は、日常の学びと双方向的に作用します。机上で学んだことを実際に旅先で見ることで知識が深まり、学びのモチベーションアップにつながります。

逆に、旅先では親も気持ちに余裕ができるため、日常では気が付かないわが子の興味や関心を発見し、育てる良い機会になります。興味・関心の芽は、子どもの「なぜ?」「何だろう?」という疑問の形で表れることが多いので、シグナルをキャッチして大事に育てたいもの。また親も積極的に感動や疑問を子どもと分かち合うことが重要です。

息子が小学生になって間もないころ、新潟を訪れました。そこで黒い羽根を持つ蛍光色のトンボのような昆虫を発見しました。

息子「面白いトンボだ~。なんていう名前だろう?」

夫「トンボにしてはちょっと飛び方が変わっているね。カゲロウかな?」

私「カゲロウってこんなのだっけ(あなた知っているの?)」

夫「……」

このような会話の後、その昆虫の写真を撮っておいて、自宅に帰ってから調べようということになりました。

インターネットで調べると「ハグロトンボ」らしいことが分かりました。水のきれいな清流にしか生息しないトンボらしく、そのことから「あの川はきれいで、きっと魚もたくさんいるね」「そういえば釣りをしていた人もいたよね」「何が釣れるのかな?」と関心はどんどん広がります。

私もそうでしたが、忙しい日常では、子どもの「なぜ? 何?」にしっかりと向き合うのが難しいときもあります。旅ではいつもと違う世界に触れ、子どもの好奇心はパワー全開。ぜひ子どもが納得するまで、「なぜ? 何?」に付き合ってみてください。学び知ることの楽しみ、分からない未知のものを追求する姿勢を学ぶことは、将来にわたり子どもの力となるはずです。

親だけでなく、上手に専門家の力を活用

息子が未就学のころ、旅先で出会った人に「上手にあいさつできるね。何歳?」「小さいのにお行儀良く食べられて偉いね」と褒められることが何度かありました。

こういったときに見せた、はにかみながらも誇らしげな子どもの姿は、今でも印象に残っています。知らない人に褒められるというのは、親に褒められるのとは違う喜びがあるようで(逆もしかりで、親以外の人に注意されたことは子どもにインパクトがあります)、それをきっかけに行動が変わることも多々ありました。

良い循環が生まれることで「頑張ると気持ちいいし、皆がうれしい」という子どもの自覚が芽生え、子連れ旅行も楽になります。

小学生の高学年に差し掛かると、親が主導の旅育に限界が出てきます。知識レベルが高度になること、そして自我が芽生え、親のコントロールが利かなくなるということが大きな理由。こういったときにはレクチャーは専門家に任せて、子どもと一緒に親も学ぶ側に回るといいでしょう。

専門家のナビゲートで新しいことに親子一緒にチャレンジし、主な観光地ではボランティアガイドの方に案内をお願いする。博物館や美術館でも、定期的に館内の解説がある施設が増えています。インターネットで調べると、専門家や著名な人の話を聞き、活動を共にできる機会も意外と多くあります。ぜひ上手に活用してみてください。

村田和子
旅行ジャーナリスト。1969年生まれの一児の母。会社勤務を経て、2001年All Aboutスタート時より旅行ガイドに従事。2006年に独立し、子連れ、女性がテーマの旅をメーンに、各種媒体で情報提供・執筆を行う。「旅を通して、人・地域・社会が元気になる」をモットーに、テレビ・ラジオへの出演、講演等、幅広く活動。子どもが9歳のときに親子で47都道府県を制覇。全国各地を子連れで旅をした経験から、旅で親子の絆と生きる力を育む「旅育」を推奨し、「家族deたびいく」を運営。2013年、旅で学ぶヒントをまとめた「親子の旅育メソッド」を発表する。2014年春には「旅育からの中学受験」に親子で挑戦。ブログにてリポート。息子は国立大附属中学に在籍。

[日経DUAL 2015年3月27日付の掲載記事を基に再構成]

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