WOMAN SMART

3つ星スイーツ

チョコのお返しに 1500円以内で買えるクッキー

2015/2/26

3月14日はホワイトデー。バレンタインデーにもらったチョコレートのお返しを何にしようか迷っている男性も多いだろう。そこで今週の3つ星スイーツでは、1500円(税別)以内で買えるクッキーの詰め合わせを取り上げる。専門家らによる「日経スイーツ選定委員会」が、都内近郊や取り寄せで買える10品を厳選して食べ比べた。使用するバターや小麦粉、ナッツなど原材料はもちろん、包装にもこだわったクッキーの詰め合わせが支持を集めた。2014年9月の「ナッツスイーツ」以来、5カ月ぶりに3つ星を獲得した商品が登場した。

★★★(3つ星)=文句なしのおいしさ。スイーツファンならぜひ食べるべきだ
★★☆(2つ星)=抜きんでている。電車賃を使ってでも買いに行きたい
★☆☆(1つ星)=水準を大きく上回る。遠回りしてでも買いに行きたい

★★★ メゾン ロミ・ユニ「メゾンセット1」

3つ星を獲得したメゾン ロミ・ユニの「メゾンセット1」

〈特徴〉菓子研究家のいがらしろみさんが2008年9月に開いた焼き菓子とジャムの店の商品。シンプルで素朴ながらも深い味わいで、20~60代を中心に自宅用のお茶菓子として、贈答用として人気が高い。

同店で1枚ずつ丁寧に焼き上げた全6種類のクッキーが1箱に詰まっている。クッキーの種類ごとに違うバターを使い、小麦粉を替えるほどのこだわりで、全く異なる風味や食感を楽しめるのが特徴だ。例えば定番商品の「バター・ガレット」は風味の強い「佐渡バター」を使用。口に入れるとバターの香りがふわっと広がる。「レモン・クッキー」はレモン果汁の入ったアイシング(糖衣)の風味が癖になる味わいだ。定番4種類のクッキーに、季節ごとに2種類が入れ替わりで入る。詰め合わせ用の箱は店名のメゾン(フランス語で「家」の意味)にちなんで家の形をイメージしている。

同店は2011年3月10日の「スコーン」などでも1つ星を獲得した。

〈感想〉「かわいらしいおうち型のボックスに入ったクッキーは、どれも吟味された素材を用いたぜいたくな味わい。シンプルだからこそ、素材の良さが際立つ」(下井美奈子さん)、「バターの甘い香りが漂い、粉のザクッとした素朴な風合いがよくでている」(下園昌江さん)、「厳選された素材を使っているのに、価格も意外なほどお値打ち」(平岩理緒さん)

〈価格〉1箱1060円(税込み)取り寄せ不可

〈店舗〉東京都目黒区鷹番3―7―17(電話03―6666―5131)午前11時~午後8時、年末年始を除き無休

★★☆ パティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ「スタンドパックギフト」

2つ星を獲得したパティスリー・ドゥ・シェフ・フジウの「スタンドパックギフト」

〈特徴〉開業から20年以上を経た洋菓子店の人気クッキーを中心に、5種6枚を詰め合わせた。地元の高幡不動の人々に愛され、友人などへのちょっとした手土産として重宝されているという。

同店で人気のあるクッキー「シトロン」や「リンツァー」に、厚焼きで食べ応えのある「ガレットブルトン」などを組み合わせている。1番人気のシトロンは削ったレモンの皮のフレッシュな香りや表面に塗ったレモン果汁を絞った砂糖、あんずジャムの甘みと酸味が調和したさわやかな風味。シトロンと人気を争うリンツァーはシナモンとラム酒で香り付けしており、口にした後の余韻が楽しめる。「ディアマン(アマンド)」には厨房のオーブンで生豆から焼いたアーモンドが練り込まれており、香ばしさが際立つ。箱にはフランスの地図やフランス菓子などがあしらわれ、見た目も華やかだ。

同店は本格的なフランス菓子を日本にも伝えたいとの思いから、藤生義治シェフが1993年に開業。約200種類の焼き菓子や半生菓子などを手作りで用意している。2014年2月27日の「キャンディー」の回で1つ星を獲得した。

〈感想〉「素朴でいてしっかりしたヨーロッパ菓子の詰め合わせ。ナッツ類も自社でひきたてを使うので香りもフレッシュで、焼き色もしっかり香ばしい」(平岩さん)、「素材重視の焼き菓子はバターリッチな味わいとしっかり焼いた粉の香ばしさが印象的で、まさにフランスの焼き菓子のような本格的な味わい」(下園さん)、「素材の良さを感じるクッキーの一つ一つが大きく食べ応えもあり、すばらしいコストパフォーマンス」(下井さん)

〈価格〉1箱680円(税込み)取り寄せ可

〈店舗〉東京都日野市高幡17―8(電話042―591―0121)午前8時~午後8時、無休

★★☆ SAC about cookies「SAC クッキーセット(おうち箱)」

2つ星を獲得したSAC about cookiesの「SACクッキーセット(おうち箱)」

〈特徴〉クッキー専門店の看板商品など7種類を詰め合わせた。同店は有名チョコレート専門店で長年、企画などを担当した桜林直子さんが「思わず誰かにあげたくなるクッキーを、全国に届けたい」との思いから2011年10月に開業した。季節により異なるが、20~30種類を取りそろえている。

笑顔型が印象的な看板商品の「nicoクッキー」や家型で黒糖とアーモンドと全粒粉を使った「OUCHIクッキー」、クマをかたどった「くまクッキー」など、見た目もかわいらしいクッキーが詰め合わされているのが特徴だ。nicoクッキーは厳選したミルクチョコレートと、自家製のチェリージャムを挟み込んだ2種類が楽しめる。原材料の小麦粉やバターも国産の物を選び抜いている。「贈り物や手土産にちょうどよい分量を意識した」(桜林さん)という。

〈感想〉「全粒粉や黒糖、オートミール入りなど、ヘルシーな素材を選んで使っているのがうれしい。サックリ、ザクザクなど、食感のバリエーションが楽しめる」(平岩さん)、「ビッグスマイルで思わず元気が出るnicoクッキーや、くまクッキーなど、その愛らしい見た目に心も和む」(下井さん)、「ナッツや粉の味わい深い風味がじんわり広がる素朴系のクッキーは甘さ控えめで体に優しそう」(下園さん)

〈価格〉1箱1566円(税込み)取り寄せ可

〈店舗〉東京都渋谷区富ケ谷2―17―12 1階(電話03―6804―7924)午前11時~午後7時、日曜、第2.3月曜定休

★☆☆ やきがしやシュシュクル「詰め合わせ」

1つ星を獲得した、やきがしやシュシュクルの「詰め合わせ」

〈特徴〉焼き菓子専門店。店名はフランス語で「甘い」や「砂糖」を意味する「シュクル」の幼児語。甘くておいしいおやつを子どもからお年寄りまで幅広い年齢層に提供したいとオーナーシェフの下永恵美さんが2007年7月に開業した。保存料を使っていない焼き菓子を50~60種類ほどそろえている。通常の焼き菓子の詰め合わせは1900円からだが、予算などを伝えて見繕う個別注文も受け付けており、1500円以下でも購入できる。

「見てかわいい、楽しいという気持ちになってほしい」(下永オーナーシェフ)との考えから、通常の焼き菓子に加え、色や形に工夫を凝らした商品も取りそろえているのが特徴だ。例えば、イチゴをかたどった人気商品「いちごちゃん」はイチゴペーストを生地に使ってピンク色や味を、ケシの実を練り込んで種のツブツブとした食感を表現した。「しかくクッキー」はカボチャや紅芋、きな粉、抹茶、ゴマの天然のペーストやパウダーを使ったカラフルな見た目が特徴。上新粉を使い、これらの自然な甘みをひきたて、ホロッと軽い食感に仕上げた。詰め合わせ用の箱には人気絵本シリーズ「ぐりとぐら」を手掛けた山脇百合子さんのオリジナルイラストを施している。

〈感想〉「茶色が普通の焼き菓子の世界の中で、カラフルな色彩がぱっと広がり気分まで明るくしてくれる」(下園さん)、「イチゴの種に見立てたポピーシードがプチプチとした食感の『いちごちゃん』は、他にはない味わい」(下井さん)、「『くるくるクッキー』はバラの花のような形が愛らしく、サクサクとしたラングドシャの食感が上品。『しかくクッキー』は、上新粉ならではのサクサクホロホロの食感。カラフルでも、すべて素材の自然な色という安心感もある」(平岩さん)

〈価格〉1枚130円、1袋320円から(税込み)取り寄せ可

〈店舗〉東京都世田谷区下馬2―2―18 地下1階(電話03―5856―6284)12~4月は正午~午後7時(5~11月は午前10時~午後7時)、水・木曜定休

●ちなみに――クッキーとビスケット、その違いは?

クッキーとビスケットの違いは何か。1971年に制定された「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」によると「手作り風の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもの」などを「クッキーと表示することができる」と定めている。つまり、クッキーはビスケットの一種という訳だ。そもそもクッキーは米国、ビスケットは他の英語圏の呼び方で、どちらも小麦粉などの粉と砂糖、牛乳などを混ぜて形を整えて焼いたという点で共通している。この規約が制定される前は、国内では呼び方が混在していたうえ、ビスケットよりもクッキーの方が高級なものと認識される風潮があり、なんらかの定義が必要との判断から制定されたそうだ。

一般社団法人全国ビスケット協会(東京・港)によると、日本にビスケットの作り方が伝わった最も古い記録は1855年のことだという。「保存のきく食料」という点に水戸藩が着目。藩士の蘭医、柴田方庵(あん)という人物が長崎留学中にオランダ人からその製法を学んで手紙で送ったのが始まりだそうだ。なお、柴田方庵が手紙を出したのが2月28日だったため、全国ビスケット協会はこの日を「ビスケットの日」と定め、キャンペーンを実施している。ホワイトデーのお返しのクッキーの味見も兼ねて一足早く自分や家族で楽しんでみてはいかがだろうか。

(藤井良憲)

感想や取り上げてほしいスイーツなど読者の皆様のコメントを募集しています。
コメントはこちらの投稿フォームから

●専門委員の横顔(五十音順)

下井美奈子さん

1973年生まれ。実家の母が菓子教室講師ということから、子どもの頃からスイーツの食べ歩きや菓子作りを行う。一般企業を退職した後、パリの料理学校「リッツ・エスコフィエ」で料理・製菓の資格取得。またパリの製菓料理学校「ル・コルドン・ブルー」「ルノートル」で学び、2年間のロサンゼルス在住中にも各国の製菓・料理を習得。情報サイト「オールアバウト」では立ち上げの2001年から、スイーツガイドを担当。多数のメディアで洋菓子情報を紹介するほか、商品開発、レシピ提供を行うスイーツコーディネーターも務める。共著に「TOKYO美食パラダイス」など。

下園昌江さん

1974年生まれ。大学卒業後、専門学校やパティスリーで製菓の技術や理論を学んでおり、製法にも詳しい。菓子の食べ歩き歴は15年。近年は特にフランス菓子に力を入れ、フランスを巡るツアーや焼き菓子を中心とした菓子教室も開催。監修本に「とびきりスイーツ見つけた!」。ウェブサイト「Sweet Cafe(スイートカフェ)」主宰。

平岩理緒さん

1975年生まれ。小学生のとき、訪れたデパートでスイーツの魅力に目覚める。大学卒業後、食品会社のマーケティングに携わる。2002年、テレビ東京の番組「TVチャンピオン」デパ地下選手権での優勝を機に、食の情報発信を本格化。退社後はフリーのフードコーディネーターとして活躍中。月に食べる菓子は100種類以上。和菓子店での勤務経験もあり、和、洋菓子全般に詳しい。著書に「アフター6のスイーツマニア」(マーブルトロン)。コミュニティーサイト「幸せのケーキ共和国」主宰。

WOMAN SMART 新着記事

WOMAN SMART 注目トピックス
日経doors
「KY」なんてクソくらえ 自分を大事に 鈴木伶奈
日経DUAL
夢は海外移住 どこでも仕事可のフレキシブル夫婦
日経ARIA
遺影にも使える シニア写真館に親と一緒に行ってみ
日経doors
すぐ実践!「私らしく働く」ための4つのトレーニング
ALL CHANNEL