体を動かす意識高まる 「ライフログ」記者が体験活動量計を2カ月装着

歩数や消費カロリー、睡眠パターンなどのデータを24時間365日測定し記録する「ライフログ」。スマートフォン(スマホ)などと連動させ手軽にこうしたデータを記録できるウエアラブル端末が多く登場している。リストバンド型や腕時計型、イヤホン型など種類も豊富になってきたが、効果のほどはいかに――。記者が身につけ、約2カ月間使ってみた。

自らの24時間を記録する

記者が試用したリストバンド型の活動量計

忘年会シーズンが本格化していた昨年12月20日。記者は米国製のリストバンド型活動量計を使い始めた。本体は幅1センチ台と細身のブレスレット風。裏面にある穴の中に、センサーや電池を内蔵した心臓部である「トラッカー」を入れて使う。主な機能は歩数や歩いた距離、消費カロリーを自動計測することに加え、睡眠中は寝返りの回数などから眠りが深いか浅いかを推測しグラフで睡眠パターンを表示すること。最近の新製品に搭載されることが多い心拍数や皮膚温などを測る機能はない。

さっそく、スマホに無料の専用アプリを取り込んだ。アプリを起動すると、近距離無線規格「ブルートゥース」で端末を数十秒で認識し、データの同期が可能に。名前や体重、毎日の達成目標とする歩数などを入力。初期設定は簡単で、10分ほどで終わった。

左腕にはめ、ためしに部屋の中を歩いてみた。スマホ上のアプリには歩数やキロ数、消費カロリーなどが表示され、1歩歩くごとにほぼリアルタイムで歩数が増えていき、楽しい。ただ、ヘアドライヤーを使ったあとに歩数が増えていることに気づいた。髪を乾かす際に腕を動かすため、歩数としてカウントされたのだ。ドライヤーを使うときには外すようにした。

ライフログによって体を積極的に動かす意識が高まった

着け心地は軽く、日中は特に違和感はない。ただ、寝るときにも着けっぱなしにするのは慣れるのに時間を要した。1日目は土曜日で、歩数は6510歩。4.8キロを歩き、1669キロカロリーを消費したと記録された。

食事の内容や日々の体重も記録できるが、毎回入力する必要がある。記者は手間に感じ、食事や体重の入力までは行わなかった。食事内容を入力すれば摂取カロリーも類推でき、消費カロリーと照らし合わせダイエットに役立てられるかもしれない。

睡眠の質を知る

最も面白いと思ったのは睡眠パターンだ。例えばある夜のデータは約7時間睡眠をとっていながら、そのうち深く眠れていたのは4時間24分。約7時間半寝た別の日も深く眠れていたのが3時間22分ということもあった。時間軸で色分けされたグラフがスマホに表示されるためわかりやすい。

深い眠りや浅い眠りの時間がスマホ画面に表示される

記者の場合は寝入りばなしばらくは長く深い眠りに落ちているが、丑(うし)三つ時から朝にかけて浅い眠りが繰り返されると分かった。ときには深い眠りが2時間台という日も。眠った時間の割に疲れが抜けていない感覚を覚えることが多いのは、気のせいだけではなかったようだ。個人的には、それぞれのパターンを分析してどうすれば深い睡眠をより長くできるのかなど、定性的な助言もアプリを通じて教えてほしいと思う。

利用開始から1週間もたたないところで、電池が少なくなっているとの通知がメールで届いた。帰宅してあまり歩かない時間帯を見計らって充電を開始。充電中はトラッカーをパソコンにUSBケーブルでつないでいるため、ライフログはとれない。ほぼ1週間おきに充電する必要があり、充電の頻度がもっと少なくてすめばよいと感じた。

ライフログを定点観測することで、体を積極的に動かすことへの意識は高まった。最初のうちは、毎日の平均歩数は8000歩前後。1駅分を歩いたり、エスカレーターがあっても階段を使ったりするよう心がけたところ、1万歩を超える日も多くなった。1日1万歩を目指す設定にしたため、目標を超えた瞬間にリストバンドにブルブルと振動が来る。平日の場合は取材が複数あり移動距離が長いときほど、1万歩を知らず知らずのうちに達成していた。

達人に活用法を聞く

利用していた2カ月を振り返ると体重こそほとんど変わらなかった。ただ、よく歩くようになったせいか、年末年始の太りやすいシーズンの自己管理には役立ったようだ。ダイエットや健康管理という明確な目標が出てくれば、心拍数などが測れる上位機種を使ってみたい。

ライフログをより上手に活用できれば、もっと違ったライフスタイルが見えてくるのかもしれない。ランニング時などでウエアラブル端末を使いこなしている達人たちに取材し、その実践法や効果などを聞いた。その内容は映像でまとめている。

調査会社のMM総研(東京・港)によれば、国内のウエアラブル端末(眼鏡型、腕時計・リストバンド型、その他の合計)の市場規模は2014年で111万台。一方、本場である米国は595万台と日本の約5倍だ。売れ筋は2万円前後の機種で、国内外ともIT(情報技術)機器好きのギーク(技術オタク)やランナーらからじわりと人気に火が付いた。米アップルが春以降に発売する腕時計型の「アップルウオッチ」が市場拡大の起爆剤になるとの見方も多く、一般に広く普及するかどうか見どころだ。

(映像報道部 杉本晶子)

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