2015年は新世代バンドが台頭、勢い増す男子グループ
日経エンタテインメント!
2015年の音楽シーンは、バンド、ボーイズグループ、洋楽歌姫、いずれのジャンルもキャラ立ちした新顔が躍進し、活況となるだろう。日経エンタテインメント!が注目するバンドやグループを中心に、2015年の音楽トレンドを解説する。
しばし停滞気味だったバンドシーンは2015年、若手の台頭で再浮上。疾走感あふれるサウンドが身上のKANA‐BOON(カナブーン)や、荒々しいロックに乗せたシニカルで自虐的な歌詞が印象的なキュウソネコカミ。ONE OK ROCK(ワンオクロック)やFlumpool(フランプール)を擁するA‐Sketchなど4社合同オーディションで1000組の頂点に立ったTHE ORAL CIGARETTESらは大型フェス(音楽祭)に多数出演し、熱いライブで音楽ファンの信頼を得ている。
『ミュージックステーション』(テレ朝系)でKANA‐BOONとの競演が話題となったゲスの極み乙女。は、ファンクやヒップホップをロックに取り入れ、ポップで親しみやすい。キャッチーなメロディーや耳に残るハイトーンボイスは、人気先輩バンドの凛として時雨やクリープハイプなどにも見られる特徴で、CMなどタイアップとの好相性も共通している。
ジャニーズ系が強さを見せているアイドル的な魅力を持つ男子グループも、新たな人気者が登場してきた。ももクロの弟分であるDISH//(ディッシュ)や、AAA(トリプル・エー)と師弟関係にあるDa‐iCE(ダイス)などは、デビュー1年ほどでチャート上位の常連となっている。
個性派そろう洋楽女性ソロ
一方、洋楽シーンでは女性ソロが元気だ。80年代サウンドをモチーフにしたアルバム『1989』が好調なテイラー・スウィフトは2015年の5月5、6日の東京ドーム公演でさらにファンを増やしそう。出産を経て、8年ぶりに新曲をリリースしたのはブラック・アイド・ピーズのファーギー。2015年にはニューアルバムもお目見えするかもしれない。
新顔も個性派がそろっている。ぽっちゃりボディーで「大きなお尻が魅力的」と明るく歌うメーガン・トレイナーは世界中の女の子の共感を呼んだ。シーアは米・ビルボード誌の表紙で紙袋をかぶり、テレビでは壁に向かって歌う、顔を見せないシンガーソングライター。リアーナやビヨンセに楽曲を提供していたが、エレクトロポップサウンドに感情を絞り出したような切ないボーカルを乗せた自身のシングル『シャンデリア』でブレーク。第57回グラミー賞で主要2部門含む4部門にノミネートされ、日本でも人気者となりそうだ。
(ライター 橘川有子、日経エンタテインメント! 伊藤哲郎)
[日経エンタテインメント! 2015年2月号の記事を基に再構成]
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