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青春の一升瓶・昇進マニュアル…人生を振り返る

立川談笑 ~日経電子版セミナーから~

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NIKKEI STYLE

 日本経済新聞社は2日、日経電子版有料会員を対象に電子版ライフでコラムを連載中の落語家、立川談笑師匠を招き、落語会とトークショーを開催した。来場者は約200人。談笑師匠は古典落語の改作など2席のほか、苅谷直政日経電子版ライフ編集長との対談で大学時代の武勇伝や落語家を志した経緯などマル秘エピソードを披露し、会場は爆笑の渦に包まれた。対談の主な内容は以下の通り。

苅谷師匠の素顔に迫るということで、落語家になる前はいろんな職業を経験されています。

談笑 鮮魚の販売やホテル・飲食店の厨房の清掃などをやっていました。師匠の立川談志に入門して気に入られたのが魚をおろせることでしたね。頂き物の新巻きザケや大きなタラなんかを下ろしました。入門前はアルバイトをしながら司法試験を目指していたんです。大学には6年も通いました。スペイン語の先生が厳しくて単位くれなくってね。でも、おかげでスペイン語はいっときものすごく上達しました。落語「ガマの油」を「オラ!オラ!トードス・ロス・セニョーレス、イ、セニョーラス!」などとスペイン語に直してみたりしました。

苅谷 早稲田大学の緑法会という法律サークルで師匠に「弟子入り」しましたけど、酒を飲んだ思い出しかありません。

談笑 この間後輩たちに呼ばれて話をしましたよ。テーマはセーフガード。思いどおりに人生がうまくいかなくてもあきらめることはないと話しました。ほぼ30年前のことですが、飲み会でよく替え歌を歌ったりしましたね。(「ぶんぶんぶん」の替え歌で)「法、法、法、法学部。女の周りに男が群がる」とか。

苅谷 1986年12月、忘年会で渋谷に集まったら、「やあ、元気」と遅れてやってきた師匠は当時はやっていたワンレンボディコンスタイル。化粧もばっちりで通行人の度肝を抜いてました。

談笑 30人ぐらいの飲み会で仮装(女装)していたのは私だけ。ハチ公前のスクランブル交差点ですれ違った男の子2人が「見た? 今の女、でけーっ」と言ってました。渋谷に行く途中の京王線明大前駅でも小学生に騒がれて、「ジロジロ見られるのってこんな気持ちなんだ」と思ったものです。

苅谷 お正月のラグビー大学選手権で「一升瓶事件」もありました。みんなで飲み干した一升瓶を師匠が試合中に振り回して応援していたら、翌日の東京中日スポーツに写真が載ったんです。キャプション(説明書き)は「一升瓶を振り回して応援する早大生」……。

 試合後にもNHKの生中継に映ったんです。あのころはよく飲みましたね。ラグビーだけじゃなく野球の試合でも。試合前につぶれている学生も大勢いました。応援席だと応援しなきゃいけないから、一般席に座って。ラグビーはスタンドが分かれていないので早明戦では明大生と小競り合いになっていました。

 明るく、楽しく、激しくという飲み方で、大学生がよくやっていた一気飲みを強要された記憶がありません。

談笑 ありませんよ。我々は「人情派」の酒飲みですから。酒の一滴は血の一滴です。

 卒業して3年目ぐらいに風の便りで家元に入門したと聞きました。なぜ法律家から落語家に? 

談笑 入門は27歳のときです。直前まで司法試験の勉強を真剣にやって試験を受けたんですが、戻ってきた成績を見てまだ2~3年かかるなと感じました。ならば一回棚ざらしにして必要なら戻ってこよう、今しかできないことをやろうと考えたんです。大学を受験したときもダメなら力士やプロレスラーになろうと考えていたけれど、力士になるには20代後半ではきつい。楽しい仕事がないものかと考えていたら「そうだ子どものころから落語が好きだった」と気づきました。それで落語会に足を運んだら、とても楽しかった。立川談志の存在を知っておもしろいなと。落語では司法試験の勉強でやってきたことを活用できると思いました。理屈で説明しつつ、絡め取るようなね。

苅谷 入門から3年で二つ目に昇進するなど早かったですよね。

談笑 とんとん拍子というわけでもないんです。談志を選んだのは打算があったんですよ。談志が当時書いた本に、基準を満たせば入門したてでもすぐに二つ目にするとありました。基準というのは古典落語なら50席、新作なら20席を覚えること。こちらは勉強していたから、知識を詰め込むのはお茶の子さいさいだと。ところが入門したら基準が増えていたんです。太鼓や都々逸などの歌、踊り、講談です。これは驚いた。前座の先輩方は課題が増えてゴール地点が先に延びていくものだから、戦意喪失に近い状態でした。

 確か二つ目昇進は6人抜きですよね。

談笑 私はこれを満たせばOKと言うに違いないと思って対策を練りに練りました。歌なんて興味なかったけど400曲ぐらい覚えましたもん。OKを勝ち取った後は先輩方のために「立川談志 傾向と対策」というレジュメや踊りのビデオなどを作りました。本音では先輩を抜きたくなかったんです。サラリーマンの現場と同じですよ。後輩が先に出世するって、こんな悔しいことはないじゃないですか。なろうと思えば2年ぐらいで二つ目になれたんですけど、昇進をなるべく先送りにしようとして足踏みしていました。ところが、談志に気づかれて「昇進する気がねえのか!」と。慌てて昇進しました。

 師匠の1日についてお尋ねします。テレビの情報番組などでリポートするため、どのように情報収集されているのですか。

談笑 基本の情報ツールは東京スポーツ(笑)。時々ポーンとすっぱ抜くのが好きでして。そのほか今はインターネットが多いですよ。パソコンとか移動中ならスマートフォンとか。基本的に活字中心です。

 ウェブだと日経電子版も当然見られているんですよね。

談笑 もっちろん。経済の話題ばかりでなく、ライフのようなコーナーが楽しいです。

 落語家としての目の付け所は。

談笑 あるできごとの反対の意見や情報も調べます。たとえば、サッカーワールドカップでも日本代表の情報がどうも一面的でした。1次リーグ突破が難しいなんて言ってはいけない雰囲気になって、ネガティブな情報が出づらくなっていました。FIFAランキングに照らして普通に考えたなら、突破なんてとんでもなく厳しかったにも関わらず。談志が生前ジョークで「どうしていつもあなたは反対ばかりするんですか?」と聞かれて、「だって俺が反対しないと全員で間違っちゃうから」と言っていましたからね。

(文、構成は電子整理部 三宅一成)

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