答えと解説

正解(説明として間違っているの)は、(1)血管年齢検査で実年齢相当であれば問題ない(3)血管年齢検査は、血管の内壁の状態(なめらかさ)を推定するもの です。

心臓周辺の大きな動脈や脳の血管が「詰まる」「切れる」などの“血管事故”を起こすと、突然死することもあれば、一命を取り留めても麻痺が残って寝たきりになってしまうこともあります。その源流にあるのが、血管が劣化して傷つき、そこにコレステロールが潜り込んでコブ(プラーク)と化す「動脈硬化」です。

動脈硬化は、高血圧や脂質異常症[注1]、高血糖、喫煙、肥満などのリスク要因が重なるほど生じやすくなります。喫煙を除けば、どれも健康診断で、自分のリスクの大きさをある程度知ることができるものばかりです。しかし、健康診断の数値だけでは、血管にコブができているのか、あるとしたら破れやすい危険なコブなのかどうか…といったことまでは分かりません。そうした危険性も含めた血管の内壁の状態について、血管事故が起きないうちに知りたいところですが、何を調べればいいのでしょうか。

ちまたで耳にすることのある「血管年齢」を調べればいいのではないか? と思う人もいるでしょう。しかし、血管先生の異名を持つ、池谷医院院長の池谷敏郎さんによると、血管の内壁の状態まで知るには血管年齢を調べるだけでは不十分だそうです。

「どうすれば動脈硬化を元凶とした血管事故を防げるのか。そのカギを握るのは『血管力』だと私は考えています。血管力とは、『血管がしなやかさを保っているか』『血管の内壁がなめらかで、血液がスムーズに流れているか』の2点を評価したものです。血管年齢では、血管のしなやかさを評価することができます。しかし、血管年齢だけでは、血管の内壁がなめらかで血液がスムーズに流れているかどうかや、血管事故につながりやすいブヨブヨしたコブがないかどうかを評価するには限界があるのです」(池谷さん)

[注1]中性脂肪や悪玉〔LDL〕コレステロールが高くなったり、善玉〔HDL〕コレステロールが低くなったりして、血液中の脂質のバランスが悪くなる状態。

血管内壁の状態を知るには、「頸動脈エコー(超音波)」検査も

血管年齢は、「脈波」という、血管がドックンドックンと脈打つ際の波形や速さから、加齢とともに硬化する血管の硬さが、何歳相当まで進んでいるのかを推定したものです。血管年齢が実年齢より10歳以上も上であれば、動脈硬化の可能性が高くなります。ただし、血管年齢を調べても、それだけで血管の内壁の状態まで評価することは難しいのが実情です。

というのも、血管年齢は、緊張やストレス、睡眠不足など、その日の体調によってブレが生じることもあるからです。それに加えて、血管を詰まらせるもとになる、血管のコブの有無までは確認できないので、血管年齢だけで血管事故を起こすリスクまでは分からないのです。

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