ダイヤルでフィット感を調節 臭いも軽減

東京のJR高円寺駅近くにあるセレクトショップ「Lampa(ランパ)」(杉並区)店主の遠山勇氏にも話を聞いた。紹介してくれたのは、日本発ブランドSuicoke(スイコック)の一足だ。

様々な人気ブランドとのコラボレーションでも知られるサンダルブランドの一足。フットベッドにはオリジナルの素材を使用しており、臭いや劣化の原因となるバクテリアの増殖を防ぐ効果がある。軽量でグリップ力に優れたアウトソールも同ブランドのオリジナル。Suicoke / Leta-ab 1万9800円

「フィット感を調整するダイヤルがアッパーに搭載されています。どこか近未来的な見た目も魅力ですね。機能性とデザイン性を両方兼ね備えた機構と言えると思います。ソールは抗菌仕様で、長時間履いても臭いが気になりません」

存在感のあるダイヤルは機能性だけでなく、デザインの意匠としてもユニークだ。コーディネートへの取り入れ方も遠山氏に聞いた。

スライドタイプで、気軽に履きやすい一足だ
アッパーのダイヤルでフィット感を調整できる

「最新の機能素材を使ったアイテムや、ハイテク感のあるデザインのアイテムが合わせやすいと思います。もちろん素足でも使えますが、やや丈の短い靴下を合わせるのもおすすめですね。コーディネートが落ち着いた印象になりますよ」

店頭でも根強い人気 老舗の個性派エスパドリーユ

「デザイン性も大事ですが、やはり履き心地にもこだわるべきだと思います。鼻緒やアッパーのフィット感や、足をホールドしてくれるかかとの有無にも注目しながら選びたいですね」

そう語るのは「EDIFICE(エディフィス)」新宿店スタッフの三浦健司氏だ。店頭で人気の商品としてLa Manual Alpargatera(ラ マヌアル アルパルガテラ)の一足を紹介してくれた。

1940年にスペインのバルセロナでスタートしたエスパドリーユブランドの一足。ハンドメイドによる高品質な作りが特徴。画家のサルバドール・ダリやデザイナーのラルフ・ローレンの愛用品としても知られる。LA MANUAL ALPARGATERA / RACE SLIPON PIXIO 9900円

「スペインのバルセロナ発の老舗ブランドが手がけたエスパドリーユ(甲にキャンバス地などを使い、底にジュート=黄麻=素材を使った履物)です。かかとをしっかり支えてくれる形状で、とにかく履き心地がいいです。また、一般的なエスパドリーユとは異なる、ひもを編み上げたようなデザインもポイントですね。人とかぶりにくく、足元をスタイリッシュに見せてくれます」

サンダルとスリッポンをミックスしたようなデザイン。つま先とかかとをつなぐストラップがホールド感を確保する

職人によるクオリティーの高い作りや個性的なデザインに根強いファンも多いようだ。

中間色のシャツと合わせたスタイリング。サンダルと同色の黒いパンツを選べば統一感を出せる
黒のほかにグレーもある。水色のニットベストやグレー系のスラックスを合わせ、爽やかにまとめた

「このブランドを目当てに訪れるお客様もいらっしゃるくらいです。ややクセがあるデザインですが、黒という色味のためか、意外とコーディネートにも取り入れやすいんです。淡い色味のシャツや、ワイドスラックスに合わせて夏らしく履きこなしてほしいですね」

文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/)


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