更年期は閉経の前後5年 食事や運動で不調が軽く

日経xwoman

2021/7/2
あなたは更年期についてどんなイメージを持っていますか?(写真はイメージ=PIXTA)
あなたは更年期についてどんなイメージを持っていますか?(写真はイメージ=PIXTA)
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誰にでもやってくる更年期と閉経。体がつらくなるイメージを持っている人がいるかもしれません。でも実は、更年期障害で悩んでいる人はそんなに多くないということが最新のデータで分かりました。

新刊『生理で知っておくべきこと』には、世代ごとの女性の体の悩みを解決する方法が載っています。この本の著者で、予防医療・栄養コンサルタントの細川モモさんに、更年期と閉経について解説してもらいました。

日常生活に支障がある人は少ない

あなたは更年期についてどんなイメージを持っていますか。「イライラする」「急に体が熱くなって汗が出る」「なんだかつらそう」というものでしょうか。更年期の症状が出て、病院に行くと、どのような治療をするか知っていますか。

更年期障害がひどい場合には、ホルモン療法や漢方、サプリメントや栄養指導などの治療を行います。ただ、そこまでいかない場合は、治療ではなく、栄養や生活習慣に気をつけることのみが「指導」されて終わりです。日々の行動や栄養を見直して自分で対処します。

実際は更年期障害で病院に行くほど日常生活に支障が出るという人は1割にも満たないというデータがあります(*1)。きちんと生活に気をつけていれば、快適に過ごせます。更年期真っ最中の人はもちろん、それ以外の方も、更年期のことを知るだけで行動も変わります。

(*1)J. Jpn. Acad. Mid., Vol. 14, No. 1, pp. 45-53, 200

ただ、この不調が病気のサインである場合もあります。『生理で知っておくべきこと』に詳しく解説していますが、「これはおかしいから病院に行くべきだ」などと判断できるように正しい知識を身につけることは大切です。

更年期障害は生活習慣でよくなる

先ほど、更年期障害でひどい症状が出る人は、1割にも満たないといいました。

同じ調査によると、更年期の女性のうち、健康な人は約45%、更年期の症状が気になるけれど病院に行くほどではない人は約40%、病院に相談したい、治療したいと思っている人は約9%でした。つまり、85%は病院に行かずに済んでいます(*2)。

(*2)J. Jpn. Acad. Mid., Vol. 14, No. 1, pp. 45-53, 200

「病院に相談したい、治療したい」と思っている9%の人に対する更年期障害の治療法は、減ってきた女性ホルモンを補うホルモン治療だけです。眠れない人には睡眠薬を処方する、不安が強ければ精神安定剤を処方する、疲れがひどければ漢方を処方するなどもありますが、どれも対症療法です。治療を受けながら自分で生活習慣を変えていくことも大切です。

ただ、健康な人が45%と半分以下というのも事実です。「病院に行くほどではない不調」をよくしていくにはどうしたらいいのでしょうか。

答えは、必要な栄養を取るための食生活を送ることと、運動や入浴の習慣などをつけることです。つまり、今のうちから生理痛やPMS(月経前症候群)を軽くできるような生活をしておくと、更年期になっても元気に過ごせる可能性が高いということです。

そもそも更年期とは何だろう

そもそも更年期とは、「幼年期」や「青年期」のような、人生のある一定の時期のことを指します。人によってばらつきがありますが、閉経の前の5年間と、閉経の後の5年間の、計10年間が更年期となります。45歳で閉経した人なら、40~50歳が更年期というわけです。

そして更年期に出る体の不調・症状だから「更年期障害」と呼びます。大変そうな印象がある更年期障害ですが、医師に聞くと、ホルモン治療が必要なほどひどくなる人は実はそう多くありません。

本人の症状が出てつらいという場合にはホルモン治療が必要と判断されます。一方で、ホルモン治療を希望する人は1割にも満たないという調査報告があります(*3)。日常生活に支障が出る場合には、産婦人科医に相談し、漢方やサプリメントなど、自分に合う治療法を見つけましょう。不必要に更年期におびえることはないのです。

(*3)J. Jpn. Acad. Mid., Vol. 14, No. 1, pp. 45-53, 200

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