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2021/3/18

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――「コンビニエンス ウェア」という名前も自分で考えたのですか。

「わかりやすい言葉がいいなと思って僕が提案した名前なのですが、まさか商標がとれるとは思いませんでした(笑い)。感覚のいい若い世代のクリエーティブチームを作って、僕自身もパッケージ監修やポスター撮影の立ち会いなど全部に関わっています。とにかく面白いプロジェクトです」

「コンビニで服」を新しいライフスタイルに

――もともとコンビニで売る衣料は、終電を逃した会社員が買う下着のような緊急需要に徹していました。それを日常着に変えていきたいと望んだファミマが、落合さんに白羽の矢を立てました。プロジェクトのどこが魅力でしたか。

「1年半前、沢田貴司社長(現副会長)に声をかけていただいた時、『コンビニでおにぎりが買えることは革命的だった。最初はみな疑問を持っていたけれど、おにぎりはコンビニで買えばいい、という文化が生まれた。次は服や日用品をコンビニで買う、という新しいライフスタイルを作ることにチャレンジしたい』という話をお聞きしたんです。それにしびれて、ぜひ、やらせていただきたい、と即答でした」

先行発売した関西地区では、50店を超す店舗を回って、オーナーや店長らに思いを伝えて回ったという。「日用品を変えたい、という本気の思いを伝えることが大切でした」。手前は関西地区でヒットした今治タオル

「近所のコンビニでいいデザイン、いいクオリティーのものがすぐに買えるということは、すなわち生活を豊かにするということでしょう。余った時間を別のことに使えたり、公園で遊んで泥だらけになった子供を連れて行ってすぐに下着が買えたり、とかね」

――ファセッタズムにはファッション好きなコアなファンがいます。対してこちらにいるのは、生活インフラであるコンビニのお客ですね。ものづくりの視点はどう変わりますか。

「クリエーションの熱量は一緒です。ただ、ファセッタズムの場合は新しい価値観の提示や、自分自身の新しいクリエーションへの挑戦が主眼になるのですが、コンビニエンス ウェアはまったく違います。みなさまに愛されたい、とか、人々の生活を支える責任、といったものをより意識しますね」

「なにせファミリーマートは1万6000店あり、1日1500万人、年間に50億人を超える人が使うコンビニですからね。実は僕、16年にリオデジャネイロ五輪・パラリンピック閉会式の衣装製作をした時から、これからは想像を超える数の方々に愛されるクリエーションをやっていきたい、と思ってきたんです」

自身のブランド「FACETASM(ファセッタズム)」でパリコレ参加を続け、NBAのラッセル・ウェストブルック選手とのコラボスニーカーも話題に。「バスケスタイルが好きです。服好きのラッセルと出会い、お互いをリスペクトしながら作ったからいいシューズになりました。コラボは双方に熱量がないとね」。この日はいていたのは、ナイキのスニーカー
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